潰瘍 性 大腸 炎 看護。 潰瘍性大腸炎の症状・検査・治療・予後について [子供の病気] All About

消化器内科の病気:潰瘍性大腸炎

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関連リンク• 食事についても、何をどれだけ食べられるかの個人差が大きく、少しずつ試しながら、自分に合う食品・合わない食品を把握していく必要があります。 また、食事の記録をつけると、自分に合う食品や合わない食品を把握するのにとても役立ちます。 「高カロリー・低脂肪・低残渣・低刺激」が、潰瘍性大腸炎の食事のポイントです。 1日に必要なエネルギー量は、「理想体重(標準体重)1kgあたり、約40kcal」ですが、事務職などで日中あまり動かない人や、炎症がないときは、「1kgあたり約35kcal」でも良いとされています。 ただし、特に子どもの場合は、潰瘍性大腸炎の炎症によりエネルギーの吸収が十分でなく、成長に影響が出る場合もありますので、カロリーは高めが良いとされています。 6(kg) 1日に必要なエネルギー量=63. 入院中は流動食や成分栄養剤、症状がよくなってきたら、お粥やスープなどを摂ります。 症状が重い場合には絶食になることもあります。 退院してすぐは、炎症がまだ治まっていないこともあります。 脂質が少なく、消化が良いお粥などから始めましょう。 寛解期には、自分に合わない食材以外は、基本的には何を食べても良いとされており、あまり神経質になる必要はありません。 ただし、好きなものを好きなだけ食べていいというわけでもありません。 食事の基本である「高カロリー・低脂肪・低残渣・低刺激」を心がけましょう。 潰瘍性大腸炎の人が食べても良い食材は? お肉は「白身魚や赤身」「ささ身や胸肉」「牛や豚の赤身肉」を 食事の基本は、「高カロリー・低脂肪・低残渣・低刺激」。 寛解期で体調がすぐれないときでも、魚なら比較的安心して食べられます。 特に、ウナギや青魚よりも、タラやカレイなどの白身魚や、マグロの赤身のような脂の少ない魚を選べばより安心です。 ただし、調理法には気を付けましょう。 特に体調が今ひとつ優れないときには、揚げ物はもちろん、生もの(お刺身)も避けたほうが安心です。 IBDの人が食中毒になると重症化しやすいので、そういった意味でも生ものには十分注意しましょう。 お肉が食べたいときには、鶏のささ身や胸肉を選びましょう。 鶏肉の皮には脂が多いため、胸肉は皮なしを選びます。 また、活動期の程度にもよりますが、脂身が少ない牛肉も比較的安心して食べられます。 寛解期で体調が良いときは、牛や豚の赤身肉(もも肉やヒレ肉)、鶏もも肉(皮なし)、豚レバーなども食べられます。 ロース肉やバラ肉、ひき肉や、ハム、ベーコンなどの加工肉は、脂質が多いので避けましょう。 主食は米からできたおかゆやうどん、そうめんが安心 主食となるごはんは、寛解期の体調がすぐれないときでも安心して食べられます。 主食となるごはんは活動期の体調が優れないときでも安心して食べられます。 ごはんのほかにも、体調に合わせて、おかゆ、もち、うどん、そうめん、ビーフンなどから選びましょう。 体調がよければ、食パンやフランスパン、スパゲッティも食べられます。 脂肪の多いデニッシュやクロワッサン、ラーメンは避けましょう。 食物繊維も「水溶性」「適量」であれば大丈夫 「低残渣」が食事の基本ですが、体調が落ち着いていれば、食物繊維のなかでも水溶性の食物繊維は、適量であれば食べても大丈夫です。 水溶性食物繊維には、りんごやバナナ、桃などに含まれるペクチン、海藻のぬめりの部分に含まれるアルギン酸ナトリウム、ごはんなどの糖質に含まれるオリゴ糖などがあります。 水様便や排便回数が多いときなどに、水溶性食物繊維を摂ることで、便がまとまった形になり、下痢を防ぐことができます。 控えめにしたい食品として、まず脂質の多いものがあげられます。 潰瘍性大腸炎の再燃と脂質の摂取との関連はまだ明らかになってはいませんが、一度にたくさんの脂質をとらないようにしましょう。 脂質を一度に大量に摂取すると、腸管の運動が活発になり、下痢や腹痛の原因になります。 脂質を多く含む食品の代表的なものとして、肉では牛や豚のバラ肉やロース肉、魚であれば、ウナギやブリ、サバ、サンマなどが挙げられます。 乳製品では生クリームやバター、クリームチーズが特に高脂肪です。 マヨネーズやドレッシングなど、調味料にも油がたくさん使われていますので、注意しましょう。 ポテトチップスなどのスナック菓子や、ケーキやドーナツなどの洋菓子、デニッシュやメロンパンなどの菓子パン、インスタントラーメンなどの加工食品も、食べるのを控えるようにしましょう。 油でも炎症を抑えてくれる「n-3系」脂肪酸はおすすめ 油のなかでも「n-3系」の油は炎症を抑える作用があるとされているので、摂取することをおすすめします。 えごま油やしそ油のほか、マイワシ、サンマ、ホンマグロ、ハマチ、ブリなどの魚にも豊富に含まれます。 一方、紅花油、大豆油、ひまわり油やお肉の脂のほか、揚げ物や炒め物などのお惣菜やマヨネーズにも多く含まれるn-6系の油は、できるだけ摂取を控えましょう。 n-3系の油の割合を増やし、n-6系の油を減らすことを日ごろから意識して、摂取する油の20%をn-3系に、n-6系は80%にとどめることを目指しましょう。 ルールをあまり厳しくせずに、やれることから始めましょう。 毎日魚を食べる• 医師の指示に従って、定期的に臨床検査を受けるようにしてください。 寛解期であっても揚げ物は週2回までにする• 調理に使う油をできるだけオリーブオイルにする 腸管に狭窄がある場合や再燃時には食物繊維に注意 食物繊維は、腸管に狭窄がある場合には、食べ物が腸管に詰まってしまうため、避けるようにしましょう。 狭窄がなければ、厳しい制限は特に必要ないと考えられています。 ただし、下痢や腹痛などの症状があるときや再燃時には、腸管を休ませるために、食物繊維の少ない低残渣食が良いでしょう。 近頃の研究では、食物繊維が腸内環境を整え、炎症で傷ついた腸管の粘膜を修復したり、便を健康な状態にしたりするなど、腸に対して良い働きがあることもわかってきています。 乳製品は要注意。 脂質の量にも注意して 潰瘍性大腸炎の人には、乳製品に含まれている乳糖を分解する酵素が少ない「乳糖不耐症」の人が多いとされています。 乳糖不耐症は、乳糖を摂取するとお腹が痛くなったり、下痢や腹部膨満感などが起こります。 少しずつ飲んだり食べたりしてみて、下痢や腹痛などの症状が出なければ、脂質の量に気を付けて、乳製品を摂取しましょう。 潰瘍性大腸炎の人に不足しがちな栄養素は? 水分補給を大切に 排便回数が多いときや、体調不良で熱が出たときに、下痢を心配して飲料を飲むのを控えていませんか。 水分を控えてしまうと脱水状態になり、体重の20%の水分を失ってしまうと生命に関わる恐れもあります。 のどの渇きを感じたらきちんと水分補給することが大切ですのどの渇きを感じる前に、こまめな水分補給を心がけることが大切です。 また、飲料が暑すぎたり熱すぎたり冷たすぎたりすると腸を刺激しますので、気を付けましょう。 塩分の「不足」にも注意を 体調が悪くて食事の量が減ると、塩分摂取量も減ってしまいがちです。 また、下痢を繰り返したり発熱したりして、水分の排泄が多いときに塩分が不足すると、脱水症状が起こりやすくなります。 健康のためには減塩と考えがちですが、塩分の量については1日10~12g程度であれば、特に神経質になる必要はありません。 ステロイドの長期間服用者はビタミンDを意識して 潰瘍性大腸炎の人は、食事制限や吸収不良で、栄養素が不足してしまいがちです。 また、腸管の病変の位置によっても、栄養素の吸収が悪くなることがあります。 脂溶性ビタミンのビタミンA、ビタミンD、ビタミンKは、脂質と一緒に体内に吸収されるため、脂質の吸収障害があったり、厳しい脂質制限をしていたりすると、不足してしまうことがあります。 特にビタミンDは、カルシウムの吸収を促す働きがありますが、ステロイドを長い期間服用しているとカルシウムの吸収障害が起こるため、ビタミンDを意識して摂取するようにしましょう。 ビタミンDは、マグロやカツオのほか、サバ、ブリ、イワシなどの青魚などに魚や卵に多く含まれます。 るほか、太陽の光を浴びると皮膚でも生成されるので、体調が落ち着いているときにはできるだけ外に出るようにしましょう。 外食もちょっとした工夫で楽しめる 「潰瘍性大腸炎の患者で、食生活に気を付けなければならない」ということを、みんなに伝えていても、友人から「すてきなレストランがあるから、みんなで行こう」と誘われたり、職場の人に「疲れたからカフェに、コーヒーと甘いものでも食べに行こう」と誘われること、よくありますよね。 ですが、一般的に外食では、肉や乳製品など脂肪の多い食品を使ったメニュー、油を多く使ったメニューが多くなります。 体調が悪いときには外食をできるだけ控え、体調が良いときでも、行くのはできるだけ1日1回までを目安に楽しみましょう。 自分に合った外食時のお店やメニューの探し方 外食する際にはお店のホームページや、ネットの口コミ・写真などで、事前に情報を調べておくと良いでしょう。 また、メニューに栄養成分表示のあるレストランを選ぶようにする、マヨネーズやドレッシングなどをできるだけ使わないようにする、またはノンオイルのものを選んだりするだけでも十分脂質を減らす効果がありますし、肉の脂身や揚げ物の衣を取り除くようにすれば、さらに脂質を減らせます。 また、日頃から自分に合う・合わない食材を把握しておくようにして、自分に合うメニュー合った食品を中心に選ぶことも大切です。 複数人で外食に行く際は、自分で食べたい料理を組み合わせられるセルフ形式のレストランなどが利用しやすいのではないでしょうか。 メニューとしては、うどんや鉄火丼、お寿司(わさびは抜いて)や焼き鳥などは、食べられる人が多いようです。 また、避ける人が多いファミレスや居酒屋も、「いろいろ選べるし、小皿料理も多いから利用しやすい」という人もいます。 食品の合う・合わないは、本当に人それぞれ異なります。 自分だけのとっておきのメニューがあるレストランを探してみるのも楽しみのひとつではないでしょうか。 外食で食べ過ぎてしまった場合には、そのあとの食事を低脂肪の献立にするなど、工夫しながらバランスをとっていきましょう。 購入するときには、栄養成分表示や原材料を見て、脂質の量や自分に合わない食品が含まれていないかを必ず確認します。 サンドイッチは、挟んである具材が低脂肪でも、パンにマーガリンやマスタードが塗ってあったり、こしょうなどの香辛料や添加物が含まれていたりすることがあるので、注意が必要です。 比較的安心して食べられるのは、おにぎりや和風のお弁当(揚げ物メインでないもの)、うどん、そばなどです。 ストレスをうまく解消して 「高カロリー・低脂肪・低残渣・低刺激」が食事の基本とはいえ、制限のある食事ばかりではストレスが溜まってしまう方もいるかもしれません。 自分の体調をしっかり把握して、体調がいいときには、制限を緩めてみてもいいのではないでしょうか。 今まで控えていた食品や、新しい食品にチャレンジしてみるチャンスでもあります。 控えていた食品を食べてしまったり、食べ過ぎてしまったり、誘惑に負けてしまったときに反省する気持ちはわかりますが、自分を責めるのはやめましょう。 次の食事から新たな気持ちでまた調節していけばいいのです。 時には心からおいしいと感じる好物を食べて、自分にごほうびをあげることも大切です。 暴飲暴食はだめですが、「今日は好物を気にせずに食べる」など、体調と相談しながら特別な日を設け、ストレスを解消しながら、食事療法を続けていきましょう。 不安なことがあれば、主治医や栄養士にご相談ください。 参考文献• 松本誉之、斎藤恵子ほか:潰瘍性大腸炎・クローン病の人の食事 健康21シリーズ 14 , 女子栄養大学出版部, 2008• 」をかなえる 食事療法はじめの一歩シリーズ , 女子栄養大学出版部, 2014.

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1 潰瘍性大腸炎とは 潰瘍性大腸炎は,大腸の最も内側にある粘膜部分に炎症が生じ,その粘膜にびらんや潰瘍ができてしまう炎症性腸疾患の一つです。 炎症が生じる範囲によって,直腸炎型,左側結腸炎型,全大腸炎型,右側結腸炎型に分類されています。 潰瘍性大腸炎は,これまで日本に比べて欧米で多いことが知られていましたが,近年日本において急激に増加してきており,2013年の段階で約17万人患者さんがいます(平成25年度末医療受給者証登録者数)。 これは日本人約750人にあたり1人の患者さんがいる計算です。 潰瘍性大腸炎の原因はまだはっきりしたことは解明されていません。 しかし,遺伝的な要因のある患者さんに環境的要因のきっかけが生じることにより何かしらの免疫異常が生じて病気が発症するということが分かってきました。 そのため潰瘍性大腸炎の治療としては,異常となった免疫を抑え込む治療法(免疫統御療法)が行われています。 この潰瘍性大腸炎に対する治療がうまくいかなかったり,病気の勢いが強くなったりすると,重症化してしまい深い潰瘍から穿孔(穴があくこと)を起こしてしまうこともあります。 また長い間炎症が続くことで大腸癌の原因となったりする場合もあります。 そのため,潰瘍性大腸炎は専門的知識があり十分に経験のある医師による治療とフォローアップが必要となります。 2 潰瘍性大腸炎でみられる症状 症状としては,血便(赤い血が混じった便)や粘液便(ねばねばした便),下痢,腹痛などがあり,これらの症状がおさまったり(寛解)ぶり返したり(再燃)を繰り返す慢性の病気です。 重症になると発熱や頻脈などの全身の症状が現れてきます。 クローン病と異なり狭窄や膿瘍(腹部や肛門に膿が溜まること)を形成することがなく、腸閉塞や肛門周囲膿瘍などの合併症を認めることはあまりありません。 3 潰瘍性大腸炎で行う検査 私たちが潰瘍性大腸炎の患者さんを診る際には下痢や血便,腹痛や発熱などといった臨床症状をもとに,その患者さんが活動期,あるいは寛解期にあるのか,重症度がどの程度なのかといったことを判断し,これらの情報から治療方針を考えています。 しかし,これらの症状と実際の潰瘍性大腸炎の状態が乖離している場合もあるため,血液検査や画像検査,便検査を組み合わせて総合的に病気の状態や治療方針を判断しています。 また,血液検査は薬剤の効果や副作用をチェックする目的でも行われます。 3-1 血液検査 血液検査には様々な項目がありますが,血液検査は患者さんの状態を客観的に把握する上で大切な検査です。 私たちは主に下記の4つに注意して血液データを診療に用いています。 ・クローン病の活動性を炎症反応で評価する。 ・病変からの持続するわずかな出血や炎症による消耗で貧血になっていないか。 ・栄養吸収が低下したり、炎症による消耗で栄養状態が悪くなっていないか。 ・治療薬による副作用(白血球数低下、肝障害、腎障害など)はないか。 貧血は主に赤血球数(RBC),ヘモグロビン(Hb)の数値を見て判断しています。 これらの数値は潰瘍性大腸炎の状態が悪くなると低くなる傾向があります。 女性の場合には月経による貧血もあるため,一概に潰瘍性大腸炎の状態を反映しない場合もあります。 栄養状態は総コレステロール(TC),総蛋白(TP),アルブミン(Alb)などの数値で判断します。 潰瘍性大腸炎の活動性が高い状態では低栄養となり,これらの値はいずれも低値になることがあります。 炎症を反映する項目は,CRP,白血球数(WBC),血小板数(Plt),血沈(ESR)があります。 潰瘍性大腸炎の活動性が高くなった場合,これらの炎症の数値が高値となります。 血液検査で採取する血液量は,全身に流れる血液量に比べごく少量であり,血液検査が貧血を進行させる心配はありません。 自覚症状がなくても、これらの項目を主に定期的にみていくことで変化を早く知ることができるため重要な検査です。 また、これら以外の項目も病状により調べたりすることもあります。 治療薬によっては結核やB型肝炎を調べる必要があるため、それらの検査を血液検査で行うことがあります。 目に見えるような血便が無い場合にも,ごく少量の血液が便に混じっていることがあります。 便潜血検査では,このような目に見えないようなごく少量の血液が便に混じっているかどうかを調べることができます。 後述の下部消化管内視鏡検査よりも簡便に,体に負担をかけることなく粘膜の状態を推測することができます。 また,細菌性の感染性腸炎の場合,潰瘍性大腸炎と同様な下痢や血便が生じる場合があります。 さらに潰瘍性大腸炎ではしばしばその再燃に腸の細菌感染が関与していることがあります。 便培養検査では便に病原性の細菌がいるかどうかを検査し,これらの状態を鑑別します。 粘膜の炎症の程度によって重症度を判断することができ,また炎症の範囲を確認することによって病変範囲による分類を行うことができます。 また,内視鏡検査では似たような症状を呈する他の腸炎や大腸の病気を区別することができます。 場合によっては生検(顕微鏡で調べるために組織を一部取ること)を行うこともあります。 近年,粘膜治癒という状態が潰瘍性大腸炎にとって重要と考えられるようになってきています。 臨床症状が落ち着いていて臨床的には寛解期と考えられる患者さんでも,下部消化管内視鏡検査を行うと実際には粘膜の炎症が残っていることがしばしばあります。 内視鏡検査での観察で,粘膜の炎症が完全に治まっている状態を粘膜治癒と呼びます。 粘膜治癒をしている人としていない人では,その後の1年間で再燃をしてしまう人の割合が約30%と約70%と大きく違ってくることが海外で報告されました。 そのため,現在の治療の目標は臨床的寛解ではなく,粘膜治癒を目指すこととなっています。 粘膜治癒は内視鏡検査を行って初めて診断できるため,内視鏡検査を定期的に行うことが重要になってきます。 私たちは内視鏡検査での粘膜の状態をもとに現在の寛解維持療法が適切であるかを判断しています。 内視鏡検査は,当院では当日の朝食と昼食を抜いていただき,朝からニフレック Rやモビプレップ R,ビジクリア Rなどの腸管洗浄液を内服し,午後に検査を行います。 検査の際には,苦痛を軽減する目的で痛み止めや眠くなる薬剤を使用します(授乳中や高齢者の場合は使用できません)。 検査は肛門からファイバーを挿入し,盲腸まで到達後に抜きながら観察を行います。 状態が重症である場合,全身への負担を考えて腸管洗浄液無しで検査を行ったり,観察をS状結腸までで終了する場合もあります。 検査は個人によっても異なりますが,概ね15-30分で終了します。 検査後は使用した薬の影響が消えるよう,約1時間程度リカバリー室で休んでいただいてからのご帰宅となります。 以前は造影剤を用いた注腸検査も行っておりましたが,生検での組織の評価ができないこと,粘膜の状態をより内視鏡検査の方がより正確にみることができること,被曝の心配がないことから現在では内視鏡の検査が主流となっています。 大腸がんについて 発症してから10年以上経過している直腸炎型以外の潰瘍性大腸炎の患者さんは,同じ年代の一般の人に比べて大腸がんのリスクが高くなるということが知られています。 これは,長年の炎症が腸の粘膜に変化を蓄積させ発がんにいたると考えられています。 同じ潰瘍性大腸炎でも病変範囲がより広い患者さんでリスクが高くなり,また炎症が治まっている人よりも炎症が持続している患者さんでよりリスクが高くなるということが報告されています。 当院でも以前は進行癌で見つかる人の割合が高かったですが、この5年間では早期癌、特に粘膜内にとどまったレベルで発見されている患者さんの割合が増加しています(図)。 早期に見つけることがよりよい予後につながるため,直腸炎型以外の潰瘍性大腸炎で発症から7年以上経過している患者さんには1-2年に一度下部消化管内視鏡検査を受けることが勧められています(サーベイランスと言います)。 すべての患者さんで必ずしも大腸がんを合併するわけではありません。 しかし,上述したように炎症が残存していることが発がんに関連しているため,寛解維持の薬剤をしっかり継続し,定期的な内視鏡検査で粘膜治癒状態に至っていることを確認することが重要です。 また,炎症が残っている患者さんでは,大腸がんが発生していないかのチェックのため,定期的な内視鏡検査が必要となります。 しかし,潰瘍性大腸炎は粘膜という腸の壁の最も内側の部位のみの炎症であり,CT検査で病気の程度を評価することが困難であるため,潰瘍性大腸炎の患者さんに対してはあまり行うことが多くありません。 腹痛や下痢・血便が重症である場合,他のおなかの病気を区別するためや穿孔(穴があいてしまうこと)などの腸管合併症を確認するために行うことがあります。 その他,重症の患者さんにおいて内視鏡検査での全大腸観察が困難な場合に,病変範囲を評価する目的で行うことがあります。 撮影後のカプセルは自然と肛門から排出されます。 近年,下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)を施行困難な方に保険適応となり,外来で検査をすることができるようになりました(図下)。 カプセルを飲み込むだけなので,苦痛が少なく検査ができることが特徴です。 大腸は便で充満しているために,検査を行うためには内視鏡検査と同様に腸管洗浄液を内服していただき,腸の中をきれいにする必要があります。 また,カプセルを大腸まで到達させるため,カプセル内服後も下剤を追加で内服します。 そのため,下剤の内服が困難な患者さんにおいては,通常の内視鏡よりも下剤の内服量が多くなるため不向きです。 また,電波を用いて画像を発信するため,ペースメーカーを挿入している患者さんでも行うことができません。 現時点では内視鏡挿入困難な患者さんのみが検査を受けることが可能ですので、内視鏡検査が過去に苦しかった患者さんでカプセル内視鏡検査に興味のある方は外来主治医にご相談ください。 4 潰瘍性大腸炎の治療法 治療法としては,5-アミノサリチル酸製剤(ペンタサ R,アサコール R,サラゾピリン R),ステロイド(プレドニン R,プレドニゾロン R)による治療が中心となります。 しかし,これらの治療で病気のコントロールがうまくいかない患者さんには,それまでの治療経過や重症度によって免疫調節剤であるチオプリン製剤(イムラン R,アザニン R,ロイケリン R),血球成分吸着・除去療法(アダカラム R,セルソーバ R),生物学的製剤(レミケード R,ヒュミラ R),免疫調節剤(プログラフ R,サンディミュン R)などの治療法をうまく組み合わせて治療する必要があります(図)。 内科治療で病状がうまくコントロールできない場合には外科的手術による大腸全摘を行います。 大腸全摘の際には多くの場合一時的に人工肛門が設置されますが,最終的に人工肛門を無くす手術を行うことが多く,永久人工肛門になる患者さんは非常に少ないです。 これらの既存治療に加えて,当院では様々な臨床試験・治験を行っています。 臨床試験・治験に参加することで新薬や生薬などを活用した新規治療法を試みることができます。 臨床試験・治験に興味がある患者さんは,外来医師にご相談ください。 潰瘍性大腸炎の9割以上の患者さんは軽症から中等症にあたるため,ほとんどの患者さんが用いている薬剤です。 この薬剤を上手に用いることでステロイドの使用量を減らすことができます。 5-ASA製剤は寛解導入(炎症を抑え込む)と寛解維持(抑え込んだ炎症が再燃しないようにする)の両方に効果があり,経口製剤と局所製剤(注腸薬,座薬)があります。 経口製剤にはペンタサ R,アサコール R,サラゾピリン Rがあり,それぞれ大腸に有効成分である5-ASAを到達させるための工夫が異なっています。 ペンタサは時間依存性の薬剤であり,腸で溶けるコーティングで覆われています。 ペンタサ Rは内服した後に小腸から徐々に溶け出し,小腸から大腸まで5-ASAが放出されます。 一方,アサコール RはpH依存性の薬剤で,アルカリ性によって溶けるコーティングで覆われています。 そのため大腸で溶けて中身の5-ASAが大腸で放出されます。 サラゾピリン Rは,5-ASAにスルファピリジンが結合していて,大腸でスルファピリジンが取れることにより5-ASAが放出されます。 5-ASA製剤は内服する量が増えれば増えるほど,大腸に到達する5ASAが増えるため,用量依存性の薬効(飲む量を増やすほど薬の効果が高まること)があります。 また,それぞれ大腸への到達方法が異なるため,同じ5-ASAでも種類を変えることによって有効性が変わることがあります。 5-ASA製剤を内服していても血便や下痢といった症状が完全に抑えきれていない患者さんは,5-ASA製剤の飲む量が適正であるか,5-ASA製剤の変更で改善する可能性がないかを外来主治医に確認してみてください。 5-ASA製剤の飲み薬では,大腸の中でも後半部分にあたる直腸,S状結腸へは薬剤が届きにくいことが知られています。 この弱点を補うため,座薬や注腸などの局所製剤があります。 局所製剤をうまく使うことで,薬剤の届きにくい直腸やS状結腸に高濃度の薬剤を届けることができ,病状のよりよいコントロールができます。 直腸にのみ炎症があるタイプの患者さんは座薬のみの治療でよい場合もあります。 5-ASA製剤はきちんと服用し続けることが重要です。 当院で以前調査した結果、楽剤をきちんと服用していない人の率は約25%であり、再燃する率が高いことも明らかになっています。 調子が良くても薬剤を自己判断で中止したり、減らすことは避けてください。 副作用 時に5-ASA製剤のアレルギー反応が出現することがあります。 内服を開始した後に,発熱を伴う下痢症状の悪化が見られた場合には,アレルギー反応の可能性がありますので,外来主治医にご相談下さい。 その他,サラゾピリン R特有の副作用として含まれるスルファピリジンによる発熱や頭痛,発疹やかゆみなどの皮膚症状,めまいなどがあります。 また,男性の場合には精子数が減少し男性不妊の原因となることがありますが,服用中止で元に戻ります。 強い炎症を抑え込む作用(寛解導入効果)があり,6-8割の患者さんに効果がみられます。 しかし,ステロイド製剤は"副作用が強い"というイメージが強く,患者さんからもっとも敬遠されています。 確かにステロイド製剤が不適切な使用法で用いられた場合,副作用が大きな問題となることがあります。 しかし,十分に経験のある医師の指導のもと適切に使用された場合には,副作用を最小限に抑えた上で病気のコントロールを行うことができます。 ステロイド製剤には経口製剤と点滴製剤があります。 経口製剤は主に外来で中等症の患者さんに用いられます。 体重にもよりますが,1日あたり30mgから40mgの用量で開始します。 重症で入院加療が必要な場合には,点滴製剤によるステロイド強力静注療法を行います。 強力静注療法では1日あたり40mgから80mgのステロイド製剤を使用します。 いずれの場合においても,充分量のステロイド製剤を使用することが重要です。 少ない量のステロイド製剤で治療を開始した場合には,炎症を抑え込む作用が不足し,かえって治療にかかる日数が長くなってしまう場合があります。 また,ステロイド製剤には寛解維持効果(炎症を抑えたままに維持する効果)は認められておらず,漫然とした長期使用は副作用のリスクを大きく高めてしまいます。 ステロイド製剤は使用開始後に1-2週の間隔で5-10mgずつ徐々に減量し,最終的には中止することを目指します。 自己判断での中止や急激な減量などは副作用が出現する場合があるため,ステロイド製剤の使用に際しては医師の指示を守ることが非常に大切です。 ステロイド製剤を減量していく際に,潰瘍性大腸炎の増悪や再燃が起きることがあり,この状態をステロイド依存と呼びます。 ステロイド依存の場合には別項で説明している免疫調節剤や血球除去療法を追加や,他の薬剤への変更が必要となる場合があります。 ステロイド減量中に下痢や血便などの症状が再度出現するようになった場合には,早めに外来主治医にご相談ください。 また,潰瘍性大腸炎の治療量として用いられるステロイド量では満月様顔貌(ムーンフェイス)という顔が丸く腫れてしまう症状が出ます。 満月様顔貌が気になる患者さんは非常に多いですが,減量・中止によって改善します。 長期に使用した場合には骨粗鬆症(骨がもろくなる)が出現することもあり,長期に内服する場合やもともと骨が弱い方は予防薬を併用することがあります。 ステロイドを急に中止した場合に,副腎不全という命に係わる副作用が出現することがあります。 これはステロイドがもともと副腎で作られるホルモンであり,ステロイド製剤内服中には副腎から作られるホルモンが抑えられています。 急な中断では副腎が再びホルモンを作るのが間に合わず,低血糖や全身倦怠感,ショック状態などの怖い症状が出現してしまうことがあります。 そのため,ステロイドの減量や中止は必ず医師の指示に従い徐々に減らすことが重要です。 このような副作用を防止するため、ステロイド長期使用は推奨されません。 しかし、現在でも短期間で炎症を改善させる非常によい薬剤であり、使用方法に注意して状態に応じて使用することがあります。 難治例には,ステロイドが無効なステロイド抵抗例と,ステロイドでいったんは改善したもののステロイドの減量・中止中に再燃してしまうステロイド依存例があります。 チオプリン製剤は主にこのうちステロイド依存例の患者さんに用いられます。 ステロイドを長期に使用することは,上項に示した副作用がみられる可能性が高くなるため,これらの薬剤を使用することでステロイドの使用量を少なくすることが重要です。 ステロイド抵抗例に用いられる場合もありますが,他の薬剤に比べ効果がゆっくりであるために寛解導入効果に乏しく,炎症が激しい時期にはあまり用いられません。 他の治療法で炎症を落ち着けた後に寛解維持療法として用いられることが多い薬剤です。 イムラン R・アザニン Rは錠剤で,ロイケリン Rは散剤(粉薬)です。 イムラン R・アザニン Rは体内で代謝されてロイケリン Rに変化するため,これらの薬剤はすべて本質的には同じお薬です。 日本人では欧米人に比べてより少量で効果があることが分かっており,また薬剤の効果の個人差も大きい薬剤です。 そのため,イムラン R・アザニン Rでは25-50㎎(半錠-1錠),ロイケリン Rでは15㎎-30㎎の量で開始し,臨床状態や血液検査結果をみながら調整していきます。 錠剤が飲み易さから好まれる傾向がありますが,半錠単位での調整となってしまうため,微調整が必要な場合にはロイケリン Rを使用します。 日本のデータではこれらの薬剤の長期内服によって88%の患者さんで寛解が維持できていたと報告されています。 副作用 チオプリン製剤の副作用は骨髄抑制や肝障害,易感染性(感染症にかかりやすくなる),吐き気などがあります。 いずれの副作用も患者さん全員に必ずしも起こるものではありません。 骨髄抑制とは,血液の工場である骨髄の作用を抑えてしまうもので,白血球・赤血球・血小板などの血球が少なくなってしまうことです。 この副作用は早期に急激に出ることがあるため,内服を開始した場合には1-2週間後に必ず血液検査を行う必要があります。 その後も4-8週を目安に血液検査を行い,副作用の有無をチェックします。 内服を開始した後に,発熱・咽頭痛・強い全身倦怠感が生じた場合には必ず医療機関を受診し,血液検査を受けて下さい。 そのほか,食欲不振,脱毛,口内炎,舌炎,関節炎,膵炎などが起こる場合もあります。 チオプリン製剤は,日本の添付文書では妊娠している患者さんの使用は控えるように記載されていますが,海外の報告でこれらの薬剤を内服している妊婦と内服していない妊婦の比較で,胎児奇形の発生率に差がなかったことが報告されており,現在では妊娠中でも安心して内服継続ができると認識されています。 潰瘍性大腸炎の状態が落ち着いている方が安全な妊娠ができる可能性が高いため,むしろ内服継続が望ましい場合もすくなくありません。 ご心配な方や内服していてこれから妊娠を希望している患者さんは,自己判断で止める前にぜひ一度外来主治医の先生にご相談ください。 チオプリン製剤の内服で悪性腫瘍の発生が増えてしまうという報告があります。 このことに関しては様々な報告があり,まだ完全に結論がついていません。 悪性リンパ腫の発生頻度が約3倍になってしまったという報告もあります。 しかし,実際に潰瘍性大腸炎の治療中に悪性リンパ腫が見つかることはごくまれです。 全国の統計では,悪性リンパ腫の頻度は1万人に約1人であり,3倍となると1万人に約3人の計算になります。 私たちは,これらの副作用と患者さんに投与することのメリットを常に考えた上で,投与が必要かを検討しています。 患者さん一人一人において,病気の状態,薬剤のリスクの考え方などは異なるため,同じ重症度の患者さんでも使用すべきかそうではないかは異なってくると思います。 この点については少しでも不安な点があれば,よく外来主治医に相談するようにしてください。 血球成分除去療法は,点滴や献血に用いる針で片方の腕より血液を取り出し,カラムと呼ばれる特殊な筒を用いて炎症を引き起こしている血液成分(主に白血球)を取り除き,もう一方の腕から血液を戻すことで炎症を落ち着ける治療法です。 この治療は,一回に約60-90分かけて炎症を起こしている血液成分を除去します。 週に1-2回の治療を行い計5-10回継続します。 主にアミノサリチル酸製剤,ステロイド製剤,チオプリン製剤を使用している患者さんで再燃を来した場合に行います。 効果が認められない場合もあるため,その際にはさらに他の治療法を検討する必要があります。 副作用 他の薬物療法と異なり,副作用が少ないことが特徴です。 まれに,脱血(血を取り出すこと)の際に頭痛を自覚する場合があります。 また,穿刺(針を刺すこと)に伴う血腫などの合併症の可能性もあります。 レミケード Rは点滴の薬剤で,ヒュミラ Rは自己注射の薬剤です。 レミケード Rの場合,投与開始から2週後,6週後と計三回の投与を行い,以後は8週毎の投与を継続します。 一回の点滴には約2-3時間かかります。 一方,ヒュミラ Rは2週間毎に自己注射を行う薬剤です。 ヒュミラ Rの場合,初回は4本,二回目は2本,3回目以降は2週間毎に1本ずつ患者さん自身で注射を行います。 初めは自分で注射を行うことに不安がある患者さんも多いですが,ほとんどの方は看護師の指導で問題なく行うことができるようになります。 副作用 生物学的製剤の副作用として重要なものに感染症があります。 そのため,現在活動性の重篤な感染症に罹患している患者さんは使うことができません。 また,過去に結核やB型肝炎に罹患したことのある患者さんに生物学的製剤を使用した場合,体内に存在する結核菌やB型肝炎ウイルスが再び活性化してしまうことがあります。 そのため,生物学的製剤を使用する際には,結核やB型肝炎の検査として血液検査や胸部の画像検査,ツベルクリン反応検査によるスクリーニング検査を行います。 これらの検査で陽性であった場合には,定期的な検査が必要となり,状態によっては予防薬の内服が必要になる場合もあります。 また,脱髄疾患や心不全が出現することがあり,これらの既往がある患者さんには生物学的製剤を使用することができません。 そのほか,まれに間質性肺炎やループス様症候群,肝機能障害,血液障害,横紋筋誘拐症が生じることがあります。 生物学的製剤の投与の際にアレルギー反応が現れることがあります。 症状としては,発疹や掻痒感,嘔気,頭痛や発熱などです。 特に,レミケード Rでは製造の過程で一部にマウスの成分が含まれるため,時として呼吸困難などの重篤なアレルギーが出現することがあります。 しかし多くの場合では,抗ヒスタミン製剤や抗アレルギー薬,ステロイドなどの前処置を行ったうえで投与時間を延長することで対処することができます。 ヒュミラ Rは完全ヒト型抗体であるため,アレルギー反応が出現する頻度はレミケード Rに比べ少ないです。 生物学的製剤はその薬剤の特性から免疫調整薬と同様に悪性腫瘍の発生を高めてしまうことが危惧されてきました。 生物学的製剤を投与されている患者さん(若年者を含む)で悪性腫瘍が出現した報告もあり,また皮膚がんが増えたという報告もあります。 しかし,これまでの質の高い多くの研究では生物学的製剤によって統計学的に悪性腫瘍の発生率が高くなることははっきりとは証明されていません。 この問題は非常にナイーブな問題ですので,私たちは常に薬剤を投与することの有益性とデメリットを考えた上で患者さんとよく相談した上で治療法を選択しています。 疑問や不安に感じる点がある場合には,ぜひ外来主治医にご相談ください。 チオプリン製剤と異なる点は,これらの薬剤は早期に効果を発揮するため,主に炎症が強い時期に炎症を抑える目的で寛解導入療法として用いられます。 生物学的製剤と同様に,ステロイドによる治療効果が見られないステロイド抵抗例とステロイドの減量・中止によって再燃してしまうステロイド依存例に用いられます。 いずれの薬剤も血液中の薬剤の濃度をモニタリングし,適正な使用量を決める必要があるため,使用を開始した数週間は定期的な血液検査が必要となります。 プログラフ Rもサンディミュン Rも同じようなメカニズムで潰瘍性大腸炎に効果を発揮しますが,前者は主に内服で使用される薬剤であり,後者は持続点滴が必要な薬剤です。 後者の薬剤は,効果が認められており潰瘍性大腸炎の治療ガイドラインにも記載されている治療法ですが,保険適応外の薬剤であるため使用可能な施設が限定されます。 いずれの薬剤も,チオプリン製剤による寛解維持療法に移行することが一般的です。 副作用 副作用として,ふるえ(振戦),高血圧,高血糖,電解質異常,腎障害,心毒性などがあります。 多くの副作用は血中濃度に関連して出現してくるため,定期的な血液検査による血中濃度のモニタリングと適切な用量調節が重要となります。 手術は基本的に大腸を全部取り除き,小腸で便をためるパウチと呼ばれる袋を作って肛門につなげる方法をとります。 多くの場合,一時的に人工肛門を設置しますが,最終的に人工肛門を無くす手術を行います。 大腸は主に水分を吸収して便を形成する役割を担っています。 そのため,手術後は便に含まれる水分量が多くなり,下痢や便回数の増加がみられます。 しかし,時間経過とともに排便状況が落ち着き1日あたりの排便回数が5-6回になることが多いです。 作ったパウチに炎症が生じて回腸嚢炎という状態になり,排便回数の増加や失便が生じることもあります。 この場合には,抗生剤の内服で治療を行います。 5 公費助成について 潰瘍性大腸炎は厚生労働省によって医療費助成制度の対象となる「指定難病」の一つであることが定められています。 助成は,難病指定医によって潰瘍性大腸炎の診断となった患者さんのうち,一定以上の重症度である,あるいは軽症であっても一定以上の高額な医療を受ける必要がある方が対象となります。 対象となる患者さんは,指定医療機関において潰瘍性大腸炎に関連した治療や診療を受けた場合に医療費の助成を受けることができます。 医療費助成を受けるには,受給者証の申請を行う必要があります。 受給者証の申請は各市区町村の保健所等が窓口となっており,申請書も窓口で入手することができます。 臨床個人調査票を指定医療機関の難病指定医に記入してもらい,必要書類をそろえて窓口に申請します。 承認を得た場合には,申請日から受給者証交付までの期間の医療費についても遡って還付を受けることができます(領収書が必要です)。 外来通院中で潰瘍性大腸炎の診断を受けた患者様は,医療費助成制度についてもぜひ外来主治医にご相談ください。

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大腸憩室‐見て!わかる!病態生理と看護【花子のまとめノート】

潰瘍 性 大腸 炎 看護

とは、大腸の粘膜に潰瘍やびらんが生じ、寛解(かんかい:一時的に症状がおさまること)と再燃を繰り返す、難治性の炎症性腸疾患のひとつです。 潰瘍性大腸炎とは一体どのような病気なのか、中国・四国地方にて炎症性腸疾患を行う数少ない専門施設である広島大学病院第一外科の大毛宏喜先生にお話を伺いました。 潰瘍性大腸炎とは-どのような人がかかりやすいの? とは、大腸粘膜に潰瘍やびらんなどの炎症が起こる難病のひとつです。 20代~30代の若年成人が最も発症しやすく、中高年で発症することもありますが、発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25~29歳というデータが示されています。 日本における潰瘍性大腸炎の患者数は年々増加しており、平成25年末時点では16万人を超えています。 潰瘍性大腸炎の原因としては、食生活の変化や自己免疫反応の異常(免疫機構が正常に機能しないこと)、遺伝的因子の関与などが考えられていますが、はっきりとした原因は現在わかっていません。 潰瘍性大腸炎の症状 の主な症状には次のようなものがあります。 下痢や血が混じった粘液便が出る• 排便回数が増加する• 残便感を感じる• トイレに行く頻度が増える• 下腹部に間欠性の鈍痛を感じる(一定の間隔で鈍痛が起こったり止んだりする) 症状がひどいケースでは、体重の減少やなどが見られることもあります。 この時点では、潰瘍性大腸炎のほか、なんらかの感染症や、(女性の場合は)産婦人科疾患、泌尿器科疾患など、様々な疾患の可能性が疑われるため、検査はこれら潰瘍性大腸炎以外の疾患を診断 、もしくは除外する目的も持って行う必要があります。 潰瘍性大腸炎の検査 の検査は、肛門から内視鏡を挿入して腸内の状態を観察する、「」を行います。 大腸に内視鏡を入れるため、検査前には医師の指示に従い絶食し、必要に応じて下剤を服用することもあります。 大腸内視鏡検査で、大腸粘膜の「連続的な」炎症(浮腫状の粘膜、血管透見性の低下、接触により容易に出血する、など)等の特徴的な所見が認められた場合は、潰瘍性大腸炎と診断し、治療を開始します。 潰瘍性大腸炎の内科的治療 の主たる治療法は、投薬治療などの内科的治療です。 症状が比較的軽い場合は外来での治療となり、重症の場合は入院のうえ、次のような薬物治療などを行います。 5-ASA(5-アミノサリチル酸製剤)の内服• ステロイドの内服、静脈内投与• 炎症の原因となる白血球の除去• 免疫調整剤の使用• しかし、それでも症状が治まらなかったり、寛解と再燃を繰り返すという潰瘍性大腸炎の特徴から、年に複数回入院を繰り返す方もいらっしゃいます。 このように日常生活に支障をきたす場合には私たち外科医が大腸を摘出する手術を行います。 次項では、潰瘍性大腸炎の手術のメリットと具体的な方法について、詳しく解説していきます。

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