アスピリン喘息。 アスピリン喘息について

MS冷シップとアスピリン喘息

アスピリン喘息

アスピリン喘息:NSAIDsとロイコトリエン アスピリン喘息 昔から使用されているNSAIDsとしてアスピリンがあります。 このアスピリンは前述の通り、副作用として胃腸障害があります。 それだけでなく、NSAIDsの副作用としては アスピリン喘息と呼ばれるものがあります。 つまり、NSAIDsを服用することによって喘息のような症状が出ます。 プロスタグランジン(PG)の合成過程として、シクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素が関与していることを既に記しました。 この時、実はアラキドン酸はプロスタグランジンへと合成される過程だけでなく、ロイコトリエン(LT)と呼ばれる物質へ変換される過程にも関与しています。 このロイコトリエンはアナフィラキシーや気管支収縮作用などに関与しています。 NSAIDsによってシクロオキシゲナーゼ(COX)が阻害されると、プロスタグランジン合成が抑制されます。 ただし、プロスタグランジンが作られなくなると、その分だけアラキドン酸が溜まっていきます。 この溜まったアラキドン酸がどこに行くかと言うと、必然的に残ったもう一つの経路に流れ込みます。 つまり、 もう一方の経路であるロイコトリエン(LT)の合成が促進されます。 前述の通り、ロイコトリエンにはアナフィラキシーや気管支収縮作用があります。 そのため、これらロイコトリエンの合成が促進されることによって喘息発作を引き起こすことがあります。 これが、NSAIDsの副作用によって起こるアスピリン喘息です。

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アスピリン喘息:NSAIDsとロイコトリエン

アスピリン喘息

気管支喘息は、現在その国内の患者数が400万人を超えるとされている呼吸器疾患の1つです。 症状が重症化すると、発作が起きることがあるため、気管支喘息は発作が起きてしまう病気という認識の方もいるかもしれませんが、この気管支喘息という病気は、正確には 気管支が慢性的に炎症をおこしてしまう病気のことを言います。 普通気管支などの喉の炎症というのは、ウイルスなどが感染した時に起こる免疫反応の結果見られる症状ですが、気管支喘息を発症すると、特にウイルスなどの感染が起きていなくても気管支が慢性的に炎症を起こすようになってしまうのです。 つまり、気管支喘息という病気は免疫の誤作動によっておこる病気ともいえます。 そして、気管支が慢性的に炎症を起こすようになると、気管支がむくみ、気道が細くなるため、この病気の患者は慢性的に息苦しさを感じるようになります。 また、このように炎症を起こした気管支というのは非常に敏感な状態となっているため、この気管支が アレルギー反応、 タバコ、 ウイルス感染、 飲酒、 運動などによって強い刺激を受けると、急激な収縮を起こして呼吸が困難になってしまうことがあります。 これが気管支喘息における 発作と呼ばれる症状です。 気管支喘息は発作が起きてしまうと命を落としてしまう危険性もある注意すべき病気であり、近年でも、気管支喘息によってなくなる方は年間約2000人近くいます。 スポンサードリンク また、この気管支喘息の患者の中には、ロキソニンやバファリンなどの 解熱鎮痛剤によって重度の発作が誘発されてしまう患者もおり、このような症状は、 アスピリン喘息と呼ばれています。 このアスピリンとは、 アセチルサリチル酸と呼ばれる成分を主成分とする解熱鎮痛剤であり、現在使われている解熱鎮痛剤の中では最も歴史のある薬の1つです。 しかし、このアスピリン喘息の症状自体は、アスピリンだけではなく、その他、ロキソニン、バファリン、ボルタレンなど、 薬局で販売されている鎮痛剤はほとんどのものが原因となってしまいます。 先ほど気管支喘息の発作を誘発する原因として、アレルギー反応を挙げましたが、アスピリン喘息の患者が解熱鎮痛剤を飲むと発作が出てしまうのは、 解熱鎮痛剤の成分によってアレルギー反応が起きているわけではありません。 アレルギー反応とアスピリン喘息のメカニズムには、明確な違いがあります。 今回の記事では、気管支喘息とアスピリン喘息の違いに関する情報や、 気管支喘息の治療法などに関する情報について、詳しくまとめていきたいと思います。 気管支喘息とは?その症状や原因はこちら… 気管支喘息は、最初にも申し上げましたように、 気管支が慢性的に炎症を起こしてしまう病気のことを言います。 炎症部位においては、免役細胞の一種である 好酸球の増加が見られることから、免疫の誤作動が原因で起こる病気であると考えられています。 このように炎症を起こした気管支は非常に敏感な状態となっており、収縮しやすくなっているため、気管支喘息を発症すると、様々な刺激に気管支が反応して収縮を起こすことによって、慢性的に 空咳の症状が表れるようになります。 発作が起きることはなく、このように慢性的な空咳が特徴であり、気管支喘息の中では比較的軽度なものは 咳喘息と呼ばれています。 しかし、この咳喘息の症状も、治療をせずにそのままにしておくといずれ本格的な気管支喘息の症状に移行してしまう可能性があるため注意が必要です。 また、気管支喘息においては、症状がひどくなると 喘鳴と呼ばれる症状が見られることがあります。 喘鳴とは、 気管支が細くなってしまっていることによって、呼吸時に聞こえるゼーゼー、ヒューヒューという音のことです。 このような喘鳴の症状が見られる場合には、いつ発作が起きてしまってもおかしくないため早めに適切な対処法をとる必要があります。 この気管支喘息の患者は年々増えているといわれており、現在は国内に 400万人以上の患者がいるといわれています。 大人になってから急に気管支喘息を発症してしまう方は、その直前に妊娠や出産をしていたり、感染症を患っていたりして体調に変化があった方が多いそうです。 また、季節の変わり目に突然発症してしまう場合もあるといわれています。 季節の変わり目は気温や気圧の変化が激しいため、これによって体調に変化が生じやすくなってしまうのです。 特に、感染症をきっかけに気管支喘息を発症してしまうと、その症状を風邪の治りかけなどと勘違いをして、なかなか気管支喘息とは気づかない方も多いといわれています。 そのため、風邪をひき、熱はひいたのに、いつまでも空咳や息苦しさの症状が続いているので、医師に相談をしてみたとこと気管支喘息と判断されるという場合も少なくありません。 今回の記事では、 気管支喘息とアスピリン喘息の違いに関して説明しますが、実はこの気管支喘息の症状も、 アトピー型と、 非アトピー型の症状に分けられます。 アトピー型とはつまり、 アレルギーによる症状のことを指します。 このアレルギーの原因となるものにも人それぞれ違いがありますね。 例として ダニ、 カビ、 動物の毛、 花粉、 特定の食品などが挙げられます。 何らかの原因によってアレルギー反応が起きてしまう方は方は、そのアレルゲン物質に対する 特異的な抗体を持っています。 この抗体は igE抗体と呼ばれ、そのアレルゲン物質が以前体に入ってきたとき、それを異物であると体が認識してしまっていると作られています。 igEとは免疫グロブリンと呼ばれるものの一種であり、免役の働きにおいて重要な役割を果たす糖タンパクです。 igEの他、igA、igG、igM、igDの全部で5種類のものがあります。 では、 どのようにしてアレルギー反応が起きるのか、また、 なぜアレルギー反応が原因となって喘息が悪化するのかということについて詳しく説明したいと思います。 まず、先ほど説明したアレルギー反応の原因となるigE抗体は、普段 肥満細胞と呼ばれる免疫細胞の表面に付着しており、ここで体内に入ってくるアレルゲン物質を待ち構えています。 そして、そこへアレルゲン物質が侵入してくると、このigE抗体がそのアレルゲン物質に結合し、その信号が肥満細胞へと伝えられます。 すると、信号を受け取った肥満細胞は、 ヒスタミンや ロイコトリエンといった化学物質を体内に放出します。 この、ヒスタミンやロイコトリエンがアレルギーの諸症状を引き起こす原因として知られているものであり、粘液の分泌を促し鼻炎のような症状を引き起こす他、 気管支の炎症を悪化させ、気管支の収縮を促します。 気管支喘息の患者は、ただでさえ気管支が敏感な状態となっており、収縮しやすい状態となっていますので、このようにヒスタミンやロイコトリエンが作用すると、それが原因となって発作の症状が表れてしまうのです。 これがアレルギーが原因となって気管支喘息が悪化するメカニズムになります。 一方このアトピー型に対し、特定のアレルゲンに対するigE抗体を持っていないのに、気管支喘息の発作などの症状が表れてしまう場合、この症状を非アトピー型の気管支喘息と言います。 この非アトピー型の気管支喘息において発作が起きてしまう原因としては、 風邪、 香水、 有機溶媒、 ストレス、 たばこの煙、 冷気などが挙げられます。 気管支喘息の患者は、慢性的な炎症によって気管支が敏感になっているため、これらの原因によって喉が刺激されると気管支の収縮が起きてしまうようです。 また、たばこの煙には数千種類もの化学物質が含まれているとも言われており、人によってはたばこの煙に対してアレルギー反応を示す方もいます。 スポンサードリンク 気管支喘息の治療に有効な薬とは?気管支喘息の治療法について説明します。 気管支喘息はその根本的な原因は気管支の炎症であるため、気管支喘息の治療においては、 この炎症を薬によって徐々に鎮めていく治療を行います。 この治療において第一選択で使われる薬は 吸入ステロイドと呼ばれる薬であり、その名前からもわかるように、ステロイドを吸入するタイプの薬になります。 ステロイドとは、もともとは 副腎皮質と呼ばれる場所で作られるホルモンことであり、好酸球の働きを抑え、炎症を鎮める効果があります。 薬に使われているステロイドは、この副腎皮質ホルモンを人工的に合成したものです。 気管支喘息の治療においては、この吸入ステロイドを毎日継続的に使用し、時間をかけて徐々に炎症を鎮めていくことが基本となります。 継続的に使用すると聞くと副作用が心配、という方もいるかもしれませんが、吸入ステロイドは炎症が起きている気管支に直接吹きかけるため、1回の使用量も少量で済むことから、副作用について必要以上に心配する必要はありません。 治療を行う際には、医師の指示のもと、医師が大丈夫というまでは、自己判断で治療をやめてしまわないように注意しましょう。 気管支喘息は、しっかりと症状が回復していないとまた症状がひどくなってしまう可能性があります。 気管支喘息の治療に使われる薬には、吸入ステロイド以外にもいくつかの種類のものがあり、またそれらはどのような時に使うのかというところに違いがあります。 具体的には気管支喘息の治療に使われる薬は、大きく分けると 長期管理薬と 発作治療薬という2つの分類に分けられます。 長期管理薬 長期管理薬とは、吸入ステロイドのように、長期的に気管支喘息の治療に使われる薬のことを言います。 その特徴から、長期間利益は コントローラーとも呼ばれています。 発作治療薬 発作治療薬に分類される薬は、気管支喘息の発作が起きてしまったときに、その症状を抑えるために用いる薬です。 そのため、普段の治療の中では基本的には使用せず、発作が起きてしまい、吸入ステロイドなどの長期管理薬では症状を抑えきれない場合に限って使用する薬になります。 長期管理薬をコントローラーと呼ぶのに対し、発作治療薬は リリーバーと呼ばれています。 気管支喘息の治療に使われる薬について、その作用に関する詳細などは でまとめています。 よろしかったらご覧になってみてください。 アスピリン喘息とは?そのメカニズムやアレルギーとの違いについて説明します! それでは、気管支喘息の原因や治療法について説明したところで、次に アスピリン喘息について詳しく説明したいと思います。 アスピリン喘息とは、現在大人の気管支喘息患者の約10%ほどが患っているといわれているもので、小児の患者はほとんどいないことから、後天的に発症する疾患であると考えられています。 アスピリン喘息という疾患では、 ロキソニンやバファリンなどの解熱鎮痛剤を服用すると、鼻水、鼻づまりの症状に加え、重度の発作が引き起こされてしまうのが主な症状となります。 解熱鎮痛剤を服用すると発作が表れると聞くと、この症状は一種のアレルギー反応のように聞こえますが、そのメカニズムは先ほど説明したigE抗体によるアレルギー反応とは違います。 この疾患は、解熱鎮痛剤がその作用を発揮しようとした結果表れてしまうものなのです。 そこで、まずはこの病気のメカニズムについて説明するために、 ロキソニンなどの解熱鎮痛剤がどのようなメカニズムで熱や痛みを鎮めてくれるのかということについて説明したいと思います。 まず私たちがロキソニンなどの解熱鎮痛剤を使用したいとき、つまり熱が出ていたり、体のどこかに痛みが生じているとき、私たちの体内ではそれらの原因となる プロスタグランジンと呼ばれる成分が合成されています。 このプロスタグランジンは、視床下部にある体温調節枢に作用して体温を上げたり、痛みの原因となる炎症を生じさせる働きがあるということが分かっており、現在販売されている解熱鎮痛剤は、このプロスタグランジンが体内で生成されるのを防ぐことによって、結果熱や痛みを鎮めることが出来ます。 これを更に具体的に説明すると、解熱鎮痛剤に含まれている有効成分は、このプロスタグランジンが、 アラキドン酸と呼ばれる成分から合成する際、その合成を促す働きをする シクロオキシゲナーゼと呼ばれる酵素の働きを阻害することによって、プロスタグランジンの生成を抑えるのです。 ここまでが、解熱鎮痛剤に期待される通常の作用メカニズムになります。 このロイコトリエンという言葉に見覚えがあると思うのですが、これは先ほどアレルギー反応における諸症状の原因物質として説明したものであり、鼻水などの粘液を分泌させるほか、強い気管支の収縮作用のある物質になります。 ロイコトリエンはプロスタグランジンと同じくアラキドン酸から作られるということは分かっているのですが、なぜアスピリン喘息の患者でのみ、解熱鎮痛剤を服用すると急激なロイコトリエンの産生が始まってしまうのかということについて詳しいことは未だによくわかっていません。 まとめますと、 アスピリン喘息とは、アレルギー反応とは異なるメカニズムによってロイコトリエンが産生され、これが原因となって急激な気管支の収縮などが起こってしまう病気ということになります。 アレルギー反応とアスピリン喘息のメカニズムには違いがあるのに、同じロイコトリエンが原因になってしまうというのは不思議ですね。 このアスピリン喘息の症状は、通常の気管支喘息と違い非常に重症化しやすいといわれているため、症状が現れてしまった場合には早急な対処が必要になります。 もし解熱鎮痛剤の服用後に息苦しさなどを感じた場合には、すぐに病院に行くことが重要ですが、もし手元に発作治療薬がある場合には、まずはそれらを使用して呼吸を整えるようにしましょう。 まとめ 今回の記事では、気管支喘息の概要や薬による治療法に加え、気管支喘息とアスピリン喘息の 違いに関する情報などについてまとめました。 気管支喘息はその根本的な原因は気管支の炎症ですが、この気管支の収縮を促し、発作を誘発する原因となるものには人によって違いがあります。 気管支喘息の治療の際には、まずはその原因となるものを身の回りからなるべく排除するように心がけましょう。 また、今回ご紹介したアスピリン喘息ですが、この疾患は解熱鎮痛剤によって発作が誘発されるということ以外にも様々な特徴があり、時に 解熱鎮痛剤以外のものによっても症状が誘発されてしまう場合があるといわれています。 このアスピリン喘息に関する更に詳しい情報は でご紹介していますので、よろしかったらご覧になってみてください。 アスピリン喘息と気管支喘息は、その原因に違いはありますが、どちらも重症化すると命を落とす可能性もある危険な病気です。 もし原因のわからない息苦しさや咳の症状があるという方は、早めに医師に相談するようにしましょう。 今回の記事は以上になります。

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アスピリン喘息メカニズム・禁忌のNSAIDs(内服・外用)【ファーマシスタ】薬剤師専門サイト

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現在、大人の気管支喘息の患者のうち、その約10%が アスピリン喘息の症状を発症する可能性があるといわれています。 アスピリン喘息とは、ロキソニンやバファリンなどの解熱鎮痛剤を服用すると、それからほどなくして鼻水、鼻づまりの症状や、 重度の発作の症状が引き起こされてしまう病気です。 普段から頭痛や生理痛の症状を抑えるためにロキソニンなどの鎮痛剤を持参しているという方も多いと思いますが、 この病気の患者は薬局で手に入るような鎮痛剤はほとんどのものが発作を誘発する原因となってしまいます。 ちなみに、この病気の名前の由来にもなっている アスピリンとは、 アセチルサリチル酸と呼ばれる成分を主成分とする鎮痛剤のことであり、鎮痛剤の中で最も歴史のある薬です。 ドイツバイエル社のフェリックスホフマンという方が、1897年に初めて合成に成功しました。 このアセチルアサリチル酸が合成されるまでは、ただのサリチル酸と呼ばれる成分が鎮痛剤として用いられていたのですが、このサリチル酸には胃腸障害を引き起こすという副作用があったため、より胃腸にやさしい薬の研究を行った結果このアセチルサリチル酸が生まれました。 スポンサードリンク その後、アスピリン以外にも、ロキソニンやバファリン、ボルタレンなど様々な鎮痛剤が開発されていくのですが、今挙げたものは皆アスピリン喘息の症状を誘発する原因となってしまいます。 これは何故かというと、 どの薬も鎮痛作用を示す主成分は異なりますが、どの成分もみな同じメカニズムによって鎮痛作用を示すからです。 少しわかりにくい表現になってしまいましたが、つまり、 アスピリン喘息とは、解熱鎮痛剤に含まれる成分が、その鎮痛作用を示すように体の中で働きかけた結果発作などが引き起こされてしまう病気なのです。 鎮痛剤を飲むと発作が出る、と聞くと アレルギー反応のように聞こえますが、このアスピリン喘息という病気はアレルギー反応ではなく、鎮痛剤が持つ作用メカニズムが関係している病気なのです。 今回の記事では、まずアスピリン喘息の患者は何故鎮痛剤を服用すと発作が起きてしまうのか、そのメカニズムについてお伝えしていきますが、ここまで読んでいただくと、それでは アスピリン喘息の患者は使える鎮痛剤はないのかとほとんどの方が感じると思います。 しかし、確かにこの病気の患者は使える鎮痛剤がほとんどないのが現状ですが、数ある鎮痛剤の中には この病気の患者でも使えるといわれるものもあります。 そこで今回の記事ではこの病気の患者でも使える鎮痛剤にはどのようなものがあるのかご紹介してい期待と思います。 アスピリン喘息の発作は何故起こる?この病気のメカニズムについて解説します! それではまずはじめに、アスピリン喘息の患者は何故ロキソニンなどの解熱鎮痛剤を服用すると発作などの症状が引き起こされてしまうのか、そのメカニズムについて詳しく解説していきたいと思います。 まず、私たちが解熱鎮痛剤を使用したいとき、すなわち熱が出ていたり、体のどこかに痛みが生じている時、私たちの体内ではそれらの症状の原因となる プロスタグランジンと呼ばれる成分が合成されています。 このプロスタグランジンは、視床下部にある体温調節枢に作用したり、痛みの原因となる炎症を生じさせることによってそれらの諸症状を引き起こすのです。 そして、ロキソニンやバファリンなど、現在鎮痛剤として販売されているものの多くは、このプロスタグランジンが生成されるのを防ぐことによって、プロスタグランジンによって引き起こされる熱や痛みの症状を鎮めることが出来るのです。 そして、解熱鎮痛剤の成分には、まさにこのシクロオキシゲナーゼの働きを阻害する働きがあり、この作用によってプロスタグランジンがアラキドン酸から合成されるのを防ぐことができるのです。 ここまでが、まずロキソニンなどの鎮痛剤に期待される通常の作用メカニズムになります。 しかし、ロキソニンなどの鎮痛剤の成分によって発作などの症状が引き起こされてしまうアスピリン喘息の患者は、ここである問題が生じてしまいます。 実は、アスピリン喘息の患者は、鎮痛剤の成分によってCOXの働きが阻害され、アラキドン酸からプロスタグランジンへの産生がおさえられてしまうと、 今度は新たにアラキドン酸から ロイコトリエンと呼ばれる物質を合成してしまうのです。 このロイコトリエンとは、アレルギー反応が起きた際に肥満細胞から放出されるアレルギー症状の原因物質としても知られており、 強い気管支の収縮作用もあります。 つまり、アスピリン喘息の患者は、解熱鎮痛剤を服用すると、このロイコトリエンが大量に産生されてしまうことによって、鼻水、発作などのアレルギーのような症状に加えて、気管支の収縮による発作が誘発されてしまうのです。 このアスピリン喘息は、結果的にアレルギーのような症状が引き起こされてしまう病気ですが、アレルギー反応は異物と認識したものに対して抗体が結合することによっておこる反応ですので、アスピリン喘息とアレルギー反応は全く異なるものになります。 アレルギー反応がどういうメカニズムによっておこるのか、ということについては以下の記事で解説しています。 このアスピリン喘息の症状は、いったん症状が表れると急激に悪化しやすいと言われているため、もし症状が出てしまったら早急に対応をとる必要があります。 もし手元に経口ステロイド内服薬など発作治療薬がある場合には、それを使用して息を落ち着かせ、その後病院へ行って医師の判断に従いましょう。 この際どのような鎮痛剤を服用したのか、また服用からどのくらいで症状が表れたのかしっかり説明しましょう。 また、実はこの病気は鎮痛成分を含むものなら服用薬以外のものも症状を誘発する原因になるといわれていますので注意が必要です。 服用薬以外のものとは、すなわち、湿布薬、座薬、点眼薬などです。 もしこれらの薬を使用した後に息苦しさなどを感じた時も早めに対処するように気を付けましょう。 スポンサードリンク アスピリン喘息の患者でも使える鎮痛剤とは? では、アスピリン喘息の患者は 使える鎮痛剤はないのかと言いますと、中にはこの疾患の患者でも比較的安全に使えるといわれるものもありますので、次にそれらの鎮痛剤について詳しく説明していきたいと思います。 まず、アスピリン喘息でも使える鎮痛剤として、 エモルファゾンと呼ばれる鎮痛剤が挙げられます。 このエモルファゾンは成分名であり、商品としては、 ペントイルや セラピエースといった名前で販売されています。 なぜこのエモルファゾンはアスピリン喘息の患者でも使えるのかと言いますと、実はこの鎮痛剤は鎮痛作用を示すのですが、その作用機構にCOXの阻害は認められないため、アスピリン喘息の患者であっても使えるといわれています。 具体的には、このエモルファゾンと呼ばれる成分は、発痛物質として知られる ブラジキニンの働きを抑えることによって鎮痛作用を示します。 一般的にアスピリン喘息の患者では使えないロキソニンなどの鎮痛剤は、酸性消炎鎮痛剤いわれるものに分類されるのですが、アスピリン喘息の患者でも使えるこのエモルファゾンは塩基性の消炎鎮痛剤に分類されます。 また、アスピリン喘息の患者でも使える鎮痛剤として、このほかにも、 セレコキシブ、 エドトラク、 メロキシカムといった鎮痛剤が挙げられます。 (いずれも成分名です)これらは、この記事で説明したアスピリン喘息の原因になるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害するのですが、 ただその原因となるCOXを阻害するわけではないのです。 セレコキシブ等の鎮痛剤に関する詳しい情報は以下の記事で解説しています。 また、使用の際の容量に気を付ければ、 カロナール(成分名: アセトアミノフェン)と呼ばれる鎮痛剤も比較的安全に使えるといわれています。 カロナールに関する詳しい情報は以下の記事でまとめています。 鎮痛成分だけじゃない?アスピリン喘息の患者が気を付けるべきこととは… アスピリン喘息の患者は使える鎮痛剤が少なく、もし発作を誘発する原因となる鎮痛剤を使用してしまうと命に係わるほど重症化することもあるということは最初にも書きましたが、実はアスピリン喘息の患者は、鎮痛剤以外のものによってもその症状が誘発されてしまうことがあるといわれています。 もしまだアスピリン喘息とは知らない方で、それらを摂取した後に息苦しさなどを感じた場合はアスピリン喘息を発症している可能性があります。 詳しい情報は以下の記事でまとめています。 まとめ 今回の記事ではアスピリン喘息の概要や、アスピリン喘息の患者でも使える 鎮痛剤に関する情報についてまとめました。 このアスピリン喘息という病気は、大人の気管支喘息の患者の約10%に見られる病気ということは最初にも書きましたが、特に大人になってから気管支喘息を発症した方に多い合併症として知られています。 もし、大人になってから気管支喘息を発症してしまった方は、鎮痛剤に過敏に反応してしまう可能性もありますので、使用の際は十分に気を付けてください。 また、よろしかったらこちらの記事もご覧になってみてください。 今回の記事は以上になります。

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