また 明日 っ て 言える こと が こんなにも 幸せ なん だ と 歌。 うちわのななたろう

【back number名曲】おすすめ人気曲をシーン別で紹介!

また 明日 っ て 言える こと が こんなにも 幸せ なん だ と 歌

日本全国・海外のファン16万人が熱狂! 2019年7月6日・7日に、メットライフドームにて、 TVアニメ『アイドリッシュセブン』の 2nd LIVE『REUNION』が開催されました。 2日間の開催で、日本全国と海外の劇場のライブビューイングを含めて約16万人のファンが熱狂した今回のイベントから、 初日公演のオフィシャルレポートをお届けします。 今年8月で4周年を迎える、大人気アイドル育成リズムゲーム『アイドリッシュセブン』。 今回は初日の模様をセットリストとともにお伝えします。 当日は生憎の曇り空でしたが、会場前は物販や屋台で大賑わい。 参加者は流れる音に耳を傾けながら、すでにライブは始まっていると言わんばかりに声援を送り、気分を高ぶらせていました。 グループの紹介ムービーとともにマントを羽織ったメンバーがつぎつぎとステージに登場しました。 ライブのキービジュアルがスクリーンに映し出されると、まるでアイドルたちがスクリーンから飛び出したかのように4グループが一堂に会し、観客たちを盛大に出迎えます。 作中で、 IDOLiSH7とTRIGGERが披露した楽曲ですが、3グループで歌うのは今回が初めて。 水鉄砲を手にはしゃぐ様子は1stライブを彷彿とさせ、会場は早くも夏が訪れたように熱く盛り上がっていました。 グループで最初に楽曲を披露したのは、 IDOLiSH7。 ミステリアスな大人の雰囲気漂う『 Viva! Fantastic Life!!!!!!! 』を続けて熱唱すると客席は早くも大盛り上がり。 MCが始まり、小野賢章さんが「オレたちはこれからも精いっぱい歌って、そして新しい夢に向かって進みます。 みんなもいっしょに進んでくれるよね!」と観客に問いかけると、 3曲目に披露したのは『RESTART POiNTER』。 センターステージのリフターで MVとまったく同じ構図が決まると、ひと際高い歓声が上がりました。 温まったステージを引き継いだのは、王者の風格漂うRe:vale。 熱い感情を爆発させるように『激情』を熱唱し、安定したパフォーマンスを披露。 ところがMCでは、打って変わって軽快な掛け合いを披露するという、なんとも彼ららしいステージに。 「それでは、僕たちの新曲を聴いてください」と、千役の立花慎之介さんが静かに告げると、ファンの中でも人気の高い『永遠性理論』を歌唱。 自由で軽やかなステップに、観客は目を奪われていました。 これまでの空気をぶち抜くように、デビュー曲である『Poisonous Gangster』を激しく歌い上げると、観客もそのパフォーマンスに引き込まれます。 亥清悠役の広瀬裕也さんが「そんなんじゃぜんぜんダメ。 もっと声聞かせて!」と叫び、『LOOK AT…』を披露すると、メットライフドームの観客のボルテージはさらに跳ね上がりました。 十龍之介役の佐藤拓也さんがたったひとりで『願いは Shine On The Sea』を歌い始める演出は、作中での出来ごとを思い起こさせ、誰もが胸を締め付けられます。 九条天役の斉藤壮馬さん、八乙女楽役の羽多野渉さんの歌声が聴こえるまで、客席は固唾を飲んでステージを見守っていました。 MCでは、この歌を3人で歌える日を心待ちにしていたという佐藤さんが、感極まって涙を流すひと幕も。 その後は、デビュー曲である『DIAMOND FUSION』を一糸乱れぬダンスとともに歌い上げ、続く『In the meantime』を伸びやかに歌い切り、 TRIGGERのさまざまな表情を見せました。 オレンジ色の光が灯るステージで『miss you…』の切ないメロディーが会場に響きます。 次の曲紹介で逢坂壮五役の阿部敦さんが、「今日は生憎の空模様ですが、日も落ちてきて、この空の上には月明かりがあると思います」と語ると、『月明かりイルミネイト』を披露。 静かに落ち着いた声が観客の胸にしみます。 当日の天気と相まって、ペンライトで紫と水色の2色に染まった客席は夜露に光る紫陽花のようでした。 新曲『ZONE OF OVERLAP』を歌う彼らを迎えたのは、沈黙でもなくブーイングでもない、圧倒的な熱狂。 その熱をさらに引き上げるように IDOLiSH7がクールな『GOOD NIGHT AWESOME』を披露。 今年も曲のラストで白井悠介さんが人差し指を口もとに当てるしぐさを見せると、客席からは黄色い歓声が。 続く『THANK YOU FOR YOUR EVERYTHING!』では、タオルを回しながらメンバーがはじけるような笑顔を客席に向けます。 トロッコに乗り込み、客席の近くで手を振る姿が印象的でした。 その高いテンションを維持したままRe:valeをステージに呼び込むと、 9人で『Happy Days Creation!』を熱唱。 この楽曲は作中で彼らが協力して作り上げた一曲としても印象的です。 IDOLiSH7がはけて、『星巡りの観測者』を彷彿とさせる映像がメインモニターに流れると、『星屑マジック』のメロディーとともにセンターステージには星玉(せいぎょく)を持つ百役の保志総一朗さんの姿が。 スペシャル映像の壮大な世界観とステージで繰り広げられるパフォーマンスに観客の目が釘付けになります。 続く『NO DOUBT』では圧倒的な歌唱力を披露。 背中合わせに客席を指さし、観客の心を奪います。 続いてMVの映像が流れると、予期せぬスタンド席から TRIGGERが登場。 『DAYBREAK INTERLUDE』を激しいダンスとともに熱唱するパフォーマンスで会場を沸かせると、この日、作中で描かれているミュージカルの主題歌『Crescent rise』を、アニメ制作会社 TRIGGERの制作した新規映像とともに初披露しました。 「今日という日を待っていました。 幸せです」と九条天役の斉藤壮馬さんが語ると、メンバーふたりも同意したように頷いていました。 「次の曲は TRIGGER全開でいくので、皆さん、めちゃくちゃになってね」と斉藤さんがつげ、ラストに『SECRET NIGHT』を歌うと、クールなパフォーマンスに観客は心を奪われていました。 星空の映像が流れると、会場は青い光に満たされ、まるで地面に星をちりばめたかのように美しく光り輝きます。 そこに現れたのは『LIGHT FUTURE』を彷彿させる懐中電灯を持った IDOLiSH7。 夜空の星を眺めるように客席を見回し、演出に協力してくれた観客に感謝を述べると、『ナナツイロ REALiZE』を歌い始めます。 『MEMORiES MELODiES』ではMVの噴水を再現した華やかな演出で観客の度肝を抜き、続けてアニメ 1期のOP『WiSH VOYAGE』を印象的なダンスとともに歌い上げました。 最後は昨年のライブの始まりの曲でもあったデビュー曲『MONSTER GENERATiON』を歌うと、会場の盛り上がりは最高潮に。 その後、アンコールの声に応え、 IDOLiSH7、TRIGGER、Re:valeの3グループが颯爽と登場。 ライブ Tシャツをラフに着こなし、観客に感謝を伝えます。 その流れで再びトロッコに乗り込むと、『Wonderful Octave』、『PARTY TIME TOGETHER』を2曲続けて熱唱。 ここでさらなる重大発表が。 なんと、アニメ2期のティザービジュアルと放送情報が初解禁。 喜びと興奮で会場がどよめく中、メンバーも口々に喜びを語り合います。 ライブの最後を締めくくったのは、PS Vita『Twelve Fantasia! 』に登場する、3グループ総勢12名による『Welcome, Future World!!! この日の映像は、10月にMUSIC ON! TV(エムオン! )とBSスカパー! で放送されるので、ぜひチェックしてみてくださいね。 キャストコメント 【西山宏太朗さん(棗巳波役)】 今日は本当にありがとうございました。 最初は不安もたくさんありましたけど、皆さんが、皆さんが、皆さんが! 温かく、いや熱く迎えてくれました。 本当にありがとうございます。 また、私たちといっしょにおかしなことしましょ? 【近藤隆さん(御堂虎於役)】 すごいなーこのサイリウム。 すごいものを見てるね。 星の海にいるみたいだね。 ライブビューイングのみんなも本当にありがとうございます。 この最高の幸せを明日ももっと楽しみたいと思います。 【木村昴さん(狗丸トウマ役)】 今日はみんな、俺たちの名前をたくさん叫んでくれて本当にありがとう。 またどこかで、いや、またここで会いましょう。 ありがとうございました。 【広瀬裕也さん(亥清悠役)】 こんな変なことばっかする奴らだけど、まぁ今日は 4人で歌って踊れて楽しかった。 最高に楽しかった! 明日もここに立つからみんなよろしくな。 【佐藤拓也さん(十龍之介役)】 先ほどは取り乱しまして本当に失礼いたしました。 もう大丈夫です(笑)。 忘れられない1日になりました。 明日もいい夢見ようぜ、明日は泣かない! 【羽多野渉さん(八乙女楽役)】 隣で仲間の涙を見ながら、これは、みんなもそうだと思うけど、僕らも役や作品や歌にいろんな思いを込めております。 だから人ごとには思えなくて。 去年1曲目の『MONSTER GENERATiON』で楽屋で大泣きしたのを思い出しました。 本当に、そういうすばらしい作品に出会えたこと、1役者として幸せです。 明日もありますけれど、ライブビューイングも含め本当にたくさんの方が、見てくれました。 本日は本当にありがとうございました。 【斉藤壮馬さん(九条天役)】 皆さん、本日は本当にありがとうございました。 楽しい時間はあっという間ですね。 羽多野さんもおっしゃっていましたけど、『願いは Shine On The Sea』で佐藤さんのあの涙を見て、僕自身もすごくグッときました。 このライブを通して、皆さんの顔ひとりひとりを眺めて、感動している方、すごく笑顔の方、聞き入っている方、いろんな表情を見ることができて本当に幸せでした。 またここで REUNIONしましょう。 ありがとうございました。 【立花慎之介さん(千役)】 皆さん、楽しかったですか? 練習を早めに始めて準備を整えてきたものの、本番が始まる前まではドキドキして緊張していました。 ただ舞台に立って歌うと、楽しいという気持ちしか頭になくて、いきなりフルスロットルで遊んでしまうというね。 とても楽しい1日目を迎えられたなと思っております。 2日目も楽しく安全にお届けしたいなと思いますので、皆さんもそれについてきていただけるとうれしいなと思っています。 マネージャーのみんな、明日もこの会場で待っているからね。 【保志総一朗さん(百役)】 皆さん、今日は楽しかったでーす! ハラハラドキドキもして、最初からフルスロットルで参加できたということが本当に楽しかったです。 いつもだと、最初はただドキドキして、出番が来るまでハラハラして、お客さんのような気持ちで待っていたりするんですけど、今日は全開で参加できて本当にうれしいです。 皆ね、役のシンクロ率が高いんですけど、僕はね、一応年長者という感じで、どちらかというと自由な感じでやらせてもらっているんですけど、居心地がいい。 しかも敬ってもらえる。 ホントうれしい。 癒される現場なんですよ、そんな中でまた明日もできるのがうれしいです。 がんばるし、楽しんでいきたいと思いますので、ぜひ、よろしくお願いします。 今日は本当にありがとうございました。 【KENNさん(四葉環役)】 みんなただいま。 1年ぶりだけどあっという間で、本当に帰ってこれてうれしいし、みんなのおかげ、ありがとな! 今日しか見られない人もいらっしゃると思いますが、今日は今日で全力を尽くしました。 で、明日もあるから、明日も全力でやる、以上! 【阿部敦さん(逢坂壮五役)】 皆さん楽しかったですかー? 僕も楽しかったです。 舞台袖で待っている途中とかすごく緊張するんですよ。 でも、出た瞬間に思い知るんですよ。 会場には 4万人もの素敵なマネージャーの皆さんがいるんですもん。 そりゃ心強い、当たり前ですよ。 楽しくなっちゃいますよ。 だから今日は本当に楽しかったです。 この楽しさをパワーに変えて、明日もがんばりたいと思います。 本当に最高に最高な1日でした。 ありがとうございました。 【増田俊樹さん(和泉一織役)】 すばらしいライブでした。 1年経ってこんなにもすばらしい景色に変わるんだなって本当に思います。 『アイドリッシュセブン』最高でしたか? うちのセンター最高でしたか? 満足です! 【江口拓也さん(六弥ナギ役)】 本日は誠にありがとうございました。 去年もこのステージに立たせていただいて、1年間という月日の中でストーリーはもちろんのこと、楽曲、何より皆さんの応援の力でいろんな感情が自分の中にうまれてきて、たくさんの人に見ていただいているんだったら、僕の中でもみんなといっしょに歌えるということで楽しい空間を作りたいと思って来ました。 僕から言えることは、皆さんのあの声が聴きたいので、昨年同様彼の言葉を借りたいと思います。 今回彼らがステージに立ったときにお客さんからワーッと歓声で気持ちを返してくれて、すごく安心して、いっしょに盛り上がってくれるメンバーとして心強いなと思いながら今回やらせてもらいました。 本当にどのチームもアイドルをイメージした髪型だったり、洋服だったりとかすごくいろんな方の力を借りてここに立たせていただいているなというのを感じております。 最後に、三月からひと言いわせてもらえると。 「ナギといっしょに歌えてよかったぜ」 【白井悠介さん(二階堂大和役)】 お前ら最高だったぜ! ありがとう。 1年ぶりだけどステージに立ったら1年ぶりって感じがしなくて、昨日のことのように思った。 そういう不思議な気持ちになったのは、マネージャーと同じ気持ちでこの1年間を過ごしてきたからだと思う。 だから不思議と楽しくなっちゃっていつも以上にはしゃいじゃった、お兄さん。 この最高の気持ちをまた明日も味わえると思ったらすごくうれしいです。 今日は皆ゆっくりお家に帰って、おやすみ。 【小野賢章さん(七瀬陸役)】 皆さん本日はどうもありがとうございました。 去年のライブが本当に楽しくて、また今年もやれるということで1年間毎日毎日楽しみにしてきました。 今回のライブは、去年のライブに増して 4グループがみんな仲間として全員で繋げたライブだなと感じました。 Re:vale先輩もそうですし、 TRIGGERもそうですし、龍さんの涙も最高でした。 本当に泣きました。 センターステージなので、皆さんの顔がすごく見えました。 本当に幸せそうで楽しそうでアイドルいいなって思いました。 そして『アイナナ』最高だー! 明日も精一杯歌います。 Fantastic Life!!!!!!!

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【レポート】『アイナナ』2nd LIVEより16人のアイドルの活躍を写真たっぷりでお届け! 熱気溢れるコメントも紹介【ビーズログ.com】

また 明日 っ て 言える こと が こんなにも 幸せ なん だ と 歌

突然ですが皆さん、中島みゆき、聞いてますか? 人生について考えたいなら、中島みゆきを聞こう そうアドバイスしたいくらい、中島みゆきの曲には名歌詞が出てくるのです。 中島みゆきの曲が「何となく暗い感じ」だと思ってる若者は、とにかく最後まで読んで欲しい。 中島みゆきの曲の真骨頂は、一曲通して聞くと一本のショートフィルムを見終わった感覚になることです。 想像力をはたらかせてください。 情景を想像したら、どんどん泣けてきます。 苦労人のタクシードライバーは、余計なことを喋ったり、気の利いたセリフを言ったりしない(できない)のです。 彼にできるのはせいぜい 天気の話と野球の話くらい。 特に、乗ってきた泣いている若い女性にかける優しい言葉など持ってはいないのです。 でもそんな無骨で不器用なタクシードライバーの態度が、「忘れてしまいたい望みを隠すためバカ騒ぎ」した後の「あたし」の心に染みるのです。 何と美しい一曲なのでしょうか。 僕も昔「バカ騒ぎ」した後に聞いて、泣きました。 「友情」ってこういうことだよなあ、と僕はいつも思います。 「別に今さらお前の顔見てそばなんて…」と悪態をつきつつ、それでも出かけてしまう。 他愛無い話の中にポッと出てきた一言に、思わず泣いてしまったりする。 こんなにもさりげなく、そしてこんなにも美しく友情を描いた歌詞が他にあるでしょうか? この「蕎麦屋」に比べると、巷にあふれる友情讃歌は全部胡散臭く感じてしまいます。 「いつまでも友達だぜ」的な歌詞は馴れ合いに感じてしまいます。 「友達」なんて言葉は一言も使わないで、友情を描き出す。 中島みゆきの曲の真骨頂はここにあります。 情景を感じさせて、メッセージを伝えています。 泣く度に、人は生まれ変わっているのかもしれません。 この曲は何回聞いても泣いてしまいます。 生きることへの勇気を、何度でもくれる歌です。 ごちゃごちゃここで書くよりも、何回でも皆に聞いて欲しい。 1番では、自分の容姿や何もかもに自信が持てず卑屈になっている「私」が「彼女」に出会います。 「私」はただ「彼女」を妬むばかりで、「真似できない」と感じています。 それが2番で急転直下、時が流れて、 「彼女」はもうこの世にいないことが判明します。 おそらく病死でしょう。 「私」が妬んでいた「彼女」には、未来がなかったのです。 「恵まれているってどういうことなんだろう?」と私はひたすら思い悩みます。 答えは出ず、「Tell Me Sister」と問い続けて曲が終わります。 幸せって何なんでしょうね? でもきっと、若くして死んでしまう運命の「彼女」よりも、「私」の方が幸せになれる可能性は高いのでしょう。 卑屈になって「真似させておくれよ」と思うのではなく、そのままで生きるのが幸せなのではないでしょうか。 行き場の無い気持ちと共に「生きること」や「幸せ」の意味を問い直す名曲です。 「君の心が分かるとたやすく誓える男に なぜ女はついていくのだろう」 これに近いことを感じたことがある男性は多いのではないでしょうか。 テーマは「タクシードライバー」同様で、不器用な男を讃えています。 「僕」は、上手く調子のいいことを言える小器用な男ではなく、ただ「君」に愛を向ける不器用な男です。 そしてそんな不器用な男の真実の愛。 なんと普遍的で美しいテーマでしょうか。 「君の心が分かる」なんて気楽に誓える奴は、僕は嫌いです。 不器用な人間であろう。 「愛」の力強さを感じさせられる。 中島みゆきの歌詞には、「報われない愛情」がたくさん出てきます。 どんなに自分が愛していても、あの人は振り向いてくれない そんな状況下の「 想い人」にも「 想われ人」にも勇気を与えるのが中島みゆきの素晴らしいところ。 「いつか実りをもらうため 君を大事にするわけじゃない」のです。 報われなくても、ただ愛している。 そして、その愛を「悩まないで受け取ればいいんだよ」と諭してくれます。 「応えてくれ」ではなく「答えてくれ」なのがポイントです。 見返りは何もいらない。 応じてくれなくて構わない。 ただ、受け取ってくれればそれでいい。 そんな愛情の力強さと、少しの哀しさが一気に伝わってくる名曲。 個人的には「 進撃の巨人」の主題歌に一番ピッタリなのはこの曲だと思います。 このシーンと合わせて聞きたい。 何かの足しにもなれずに生きて、何にもなれずに消えていく そんな感覚になることもあるでしょう。 そんな人生だと思う人もいるでしょう。 しかし「名もなき君にも名も無き僕にも」、命には「心」があるのです。 尋常でないほど力強く歌い上げる曲調に、思わず 命の息吹を感じます。 生きるって何て素晴らしいんだろう、と思わずにはいられません。 心臓を掴まれるような迫ってくる歌声が、問答無用で「生きよう」と思わせてくれる名曲です。 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ ラジオのリスナーの手紙から生まれたというこの名曲「ファイト!」 悔しさに打ち震えながら書いたであろう「女の子の手紙」への中島みゆきの返答です。 勇気を出した決断をするとき、人は必ず批判を受けたり笑われたりします。 僕もそれで何度も悲しい思いをしてきましたが、この歌に元気をもらってきました。 ファイト!闘う君の唄を 闘わない奴らが笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ 批判を受けて辛いとき、是非お聞き下さい。 この曲のポイントは、 故郷に帰れないことです。 「ふるさとへ向かう最終に 乗れる人は急ぎなさい」と、駅長が叫びますが、曲中では彼(女?)は電車に乗ることはできません。 汽車の中では、「帰りびとが笑」っています。 それを羨ましく見て、「走りだせば間に合うだろう」と思いつつも、彼は電車には乗れません。 空色のキップ(=ふるさと行きの乗車券)が手元に溜まっていくばかりです。 電車に乗れない理由は「かざり荷物」がたくさんあるからなのでしょう。 この気持ちはものすごく分かります。 時折 全てを捨ててフラっと故郷に帰りたくなるけれど、実際にはそうはしない。 なぜなら、東京にかざり荷物(=やらなければならないこと)があるからです。 それでも、心はいつもふるさとに帰るホームに立っているし、ふるさとを感じている。 それを知ってか知らずか、「優しい優しい声の駅長が」街中にアナウンスするのです。 ああ、なんと美しい情景でしょうか。 おそらくは社会的地位のある男と、若い間の一瞬だけ恋仲にあった女の歌。 子供ができて、「忘れてやって下さい」と男の両親が謝りに来ても、どこか冷めたままの女。 女は、蒼い時代のことを、どこか別世界のことのように認識しているようです。 「あなたといることだけしか思わなかった」と、振り返っています。 そして、それは「とうに今の暮らしに変わっ」た私にとっては、昔の話だ、とも。 しかし、「 蒼い時代」という表現と「 陽だまりの日々」という表現は微妙に食い違っています。 前者は若さと未熟さを冷たく切り捨てる表現、後者は温かみを持って過去を振り返る表現です。 この食い違いは、最後の一節で解決します。 蒼い時代のことなんか幻でした 約束は信じてなんかいませんでした これで良かったのよね 「これで良かったのよね」と自分(と、おそらく過去の相手の男)に投げかける発言。 おそらくは二度と会えないであろう地位を持った男のためを思って、身を引く悲しさがあります。 きっと、まだ恋仲だった頃に、一緒になろうという「約束」をしたのでしょう。 それはきっと叶わないことだと薄々感じながらも、「過去も未来もないことにして 固く抱き合った」日々。 そして今、彼女は彼のために、「蒼い時代」を切り捨てています。 本当は「陽だまりの日々」だったのに。 「幻でした」と。 「約束は信じてなんかいませんでした」と。 聞けば聞くほど背後のストーリーを思って泣けてくるし、本当に美しい情景を感じる曲です。 まとめ ということで、中島みゆきの素晴らしい歌詞10選でした。 ちなみに、10曲じゃ全然足りなかったです。 時間が許せば全部解説したいくらいです。 今回紹介できなかった曲も含めて、中島みゆきは歌詞の文学性が本当に素晴らしいので、是非皆さん聞いてみてください。 まずはベストアルバム「大吟醸」がオススメ!.

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DIARY

また 明日 っ て 言える こと が こんなにも 幸せ なん だ と 歌

「こんなことで喜べるなんて羨ましいです。 あなたは本当に幸せ者ですね」 あぁ、まただ。 素直になれない自分が悔しかった。 「そうだな。 こうしてアイドル・樋口円香が変わっていく姿を一番近くで見守ることが出来るんだ。 俺は幸せ者だよ」 違う。 幸せ者は私の方だ。 この人と出会って私は変わった。 知らなかった喜びを、幸せを知った。 二人が出会ってから重ねてきた時間。 いつも私は幸せをもらってばかりだった。 シャニマスの樋口円香とプロデューサー。 アイドルとして活動する中で変わり始めた円香のその後。 G優勝後、きっとこんな風に二人の関係も変わっていくんじゃないかという姿を想像して書いたSSになります。 参考曲:スガシカオ『コーヒー』• [chapter:Side A:プロデューサー~君が笑ってる~] 『望む空に羽ばたけるように』 それがプロデューサーの役目だと、あの日俺は彼女に言った。 本人の資質や希望に合わせて、いつも側にいて夢を叶える手助けをする。 それがプロデューサーだと。 だから俺は今日も働く。 雨の日も風の日も嵐の日も。 晴れの日も曇りの日も。 そして、業務時間外も……。 「こんな時間まで仕事ですか。 勤務時間はとっくに終わったと思うのですが」 心底呆れたといった声が背中でしたので振り返ると、そこには二つのマグカップを持った担当アイドル・樋口円香が立っていた。 こちらへ漂ってくる白い湯気と匂いが、彼女が持っているのがコーヒーだと教えてくれる。 「相変わらずの高燃費みたいですね?」 目を細め、本当に仕方のない人だといった目つきでこちらをジトっと見つめる円香。 もう何度この視線を浴びたことだろう。 それでも相変わらず残っている俺もどうかとは思うが。 「ははっ、面目ない。 また残業が増えてきたって社長やはづきさんにも怒られたよ」 「わかってるなら改善して下さい……差し入れです」 「お、ありがとう」 彼女は持っていた二つのマグカップの内、青い方を机の上に置いた。 他人に興味がないような顔をして、ちゃんと俺のマグカップがどれかを把握しているあたり、周囲をよく観察している彼女らしい。 テーブルに近寄った瞬間、そのウェーブがかった赤茶色の髪から微かにシャンプーの香りがした。 今日も彼女は隠れて自主練をこなしていた。 ただ、俺には言わずにやっていたので、こちらも知らないフリをしている。 円香が以前から休みの日にも隠れて自主練を積んでいることは知っている。 だけど、俺は彼女が言ってこない限りは気付かないフリをすることに決めていた。 それはW.I.N.G.で優勝してからも変わらない。 いつか円香がはづきさんでなく、俺にレッスン室の鍵を借りにきてくれるまで待つつもりだった。 彼女自身の意思で、俺に伝えに来てくれるまで。 そして、それはとう遠くない日に来ると思っている。 「それから、これも……」 そう言って、彼女は金色の小さなパッケージをマグカップの隣に置いた。 それは一口サイズのアーモンドチョコレートだった。 「頭を働かせるには糖分が必要らしいですから。 これを食べたら、少しは頭の回転が早くなるんじゃないですか」 「ありがとう、円香。 いつもお菓子を持ち歩いているのか?」 見慣れない金色のパッケージの袋。 どうやら事務所に備え付けの茶菓子ではなさそうだ。 彼女が自分で用意してくれたということだろうか。 「たまたま賞味期限が近いお菓子が鞄に入っていたので。 捨てるのも勿体ないですから」 「だとしても嬉しいよ。 それにコーヒーもありがとう。 ちょうど喉が渇いた所だったんだ」 「お湯を沸かして、粉末と一緒にカップに入れるだけですから、大した手間じゃありません」 円香はそう言うけれど、事務所に来たばかりの彼女だったら、お菓子はおろかコーヒーだって淹れてくれることはなかっただろう。 本人に言ったら機嫌を悪くするだろうから黙っているが、彼女は本当に変わった。 うっすらとだけど微笑んでくれることが多くなったし、自分から興味のあることについて尋ねてくるようになった。 本人は透や小糸、雛菜の付き添いでなんて言っているけど、その内のいくつかは円香が興味を持っているものだということは他のメンバーからの話で知っている。 いつも何にも興味がなさそうだった円香の変化を、ユニットメンバーの三人も喜んでいた。 円香本人は気付いていないのだろうけれど、幼馴染でありユニットメンバーでもある三人や、彼女のファンたち、彼女が思っている以上に大勢の人たちが、彼女が変わっていくことを喜んでいる。 そして、応援している。 もちろん良い方向に変わっていく彼女のことを。 変わることを怖がっていた彼女を、こんなにも多くの人が応援しているってこと、いつかは円香自身が気付いてくれたらいいな。 そのことに気付いた時、きっと彼女は俺の前では何でもないって顔をするだろう。 それでいい。 例え俺に見せてくれなくても、彼女自身が変わっていく自分を認めることが出来るなら。 これからも、円香が望んだ空へ向かって羽ばたくことが出来るのなら。 それを側で支えるのがプロデューサーである俺の役目だから……。 「早く飲まないと冷めますよ。 せっかく淹れたてを持ってきたんですから」 「あぁ、ごめん。 いただきます」 物思いに耽りすぎていたようだ。 コーヒーからのぼる白い湯気も、心なしか薄くなっていた。 集中して仕事をしていたせいで、喉がカラカラだった俺は、まだ熱いのも我慢して、ごくりと飲んだ。 口内に広がる苦みと酸味のおかげで、疲れてボーっとしていた頭の中がはっきりしていくのを感じた。 「……うん。 美味しいな」 「だから、ただのインスタントだって言ってるでしょう。 誰が淹れても味は同じです」 そう言いながら、円香も自分のコーヒーを飲み始めた。 「でも、円香が淹れてくれたコーヒーだからな」 「私が淹れたくらいで、味は変わりません」 口ではそんなことを言っている円香だったが、その顔にうっすらと笑みを浮かべていた。 やっぱり彼女は変わったと思う。 以前の彼女なら、万が一俺のためにコーヒーを淹れてくれることはあっても、こうして俺と一緒に飲もうとなんてしなかっただろうから。 大して言葉を交わしている訳じゃない。 それでも、こうして一緒にコーヒーを飲んでお菓子を食べられるくらいには、彼女の側にいることを許されたんだと思うと、嬉しくて笑みが零れた。 「何を笑ってるんですか?」 「うん。 いや、やっぱり円香が淹れてくれたコーヒーは美味しいなと思ってさ」 変わることを怖がっていた少女が、これまではしてこなかったことに挑戦している。 その姿を、プロデューサーとして側で見られることが出来るのだ。 こんなに嬉しいことはない。 「はぁ……そんなに美味しいなら、次からは特別手当をいただきますので」 私のコーヒーはそれほどの価値があるらしいですから。 そんな言葉も、照れ隠しのように思える。 「そのお金で、また美味しいお菓子も頼めるかな?」 「……あまり調子に乗らないで下さい」 「ははっ、冗談だよ。 でも、気が向いた時でいいからまた淹れてほしいな」 すると円香は苦々しげな表情を浮かべながらこちらへ顔を向けると、微かに、だけど確かに頷いた。 どこかそんなやりとりを楽しんでいるように見える表情。 その証拠に、嫌そうな声とは裏腹に、彼女の目は笑っていた。 「こんなことで喜べるなんて羨ましいです。 あなたは本当に幸せ者ですね」 [chapter:Side A:プロデューサー~君が笑ってる~] [newpage] [chapter:Side B:樋口円香~苦みだけ残った~] 「こんなことで喜べるなんて羨ましいです。 あなたは本当に幸せ者ですね」 あぁ、まただ。 素直になれない自分が悔しかった。 「そうだな。 こうしてアイドル・樋口円香が変わっていく姿を一番近くで見守ることが出来るんだ。 俺は幸せ者だよ」 違う。 幸せ者は私の方だ。 この人と出会って私は変わった。 知らなかった喜びを、幸せを知った。 二人が出会ってから重ねてきた時間。 いつも私は幸せをもらってばかりだった。 本当は今だって素直にお礼を言いたいけど、出会ってから今日まで一緒に過ごした記憶がそれ躊躇わせる。 思わずマグカップの取っ手をギュッと握りしめながら、何も言えずに私は目の前の人を見つめていた。 W.I.N.G.で優勝した夜には、それでも何とかお礼の言葉を伝えることが出来た。 変わることを怖がっていた私を、ずっと側で見守ってくれていたこと。 そのお礼を。 だけど、それ以上の特別な言葉を口にすることは今でも出来ない。 今さら言えるはずのない気持ちと言葉が喉の奥に詰まっている。 これまでの後悔が、私の心に真っ黒なコーヒーのような染みを作っていく。 これまでに放った沢山の言葉。 許されないような言葉を投げかけてしまったこともある。 この人はいつも笑って受け止めてくれたけど、他の人ならこうはいかなかっただろう。 途中で怒るか呆れるかして、私を放り捨てていてもおかしくなかったはずだ。 そして私は変わらずにいられたことにほっとして、今もあの頃と変わらず、これからも変わることなく生きていたはずだ。 そんな私が変わるきっかけをくれた。 諦めることなく隣で支えてくれた人。 私のファンだという子に出会った時、イベントで頑張るアイドルを見た時、オーディションで悔し泣きをしたり、震えたりしている他の参加者を見た時、いつも私は他人ごとみたいな顔をしていた。 だって、そうしないと自分の弱さに気付いてしまうから。 誰かに憧れる少女、変わるために頑張るアイドル、オーディション会場で泣いたり、震えたりしている人たち。 思えばあれは私自身だった。 ずっと目を逸らし続けてきた私自身だったんだ。 だからアイドルになってからは辛かった。 苦しかった。 だからそんな人たちを目の前にすると体が震えた。 だって、必死に目を逸らし続けてきた自分と向き合わなければいけなかったから。 そんな私を、黙って側で見守ってくれていた人。 あなたが思っているよりも、私はあなたに感謝している。 今さら何を言っても遅すぎるけど。 どんな言葉も、どんな想いも、この人に伝える資格なんて私にはない。 口に含んだコーヒーよりも、もっと苦いものが心の中に広がっていく。 初めて出会った日。 アイドルにスカウトされた時は、別にアイドルになりたいなんて思っていなかった。 ただ、ずっと子供の頃から一緒にいた透が、私の知らない場所で、私の知らない人になってしまうのは少し寂しくて、そして……すごく怖かった。 思えばあの時も、私は変わることが怖かったのかもしれない。 自分が変わってしまうことも、周りが変わってしまうことも、怖かったのだと今ならわかる。 あの頃から変わることが出来た今の私なら。 そして今、私はあなたを……。 「お疲れ様でした。 お先に——」 その先にあるものに気付いてはいけない気がして、慌てて帰ろうと思った。 慌てていることがわからないように、表情も声も変えず、いつも通りの調子で切り出す。 これなら私が焦っていることに気付かれたりはしなかったはずだ。 「あ、俺もそろそろ帰るんだ。 駅まで一緒に行かないか」 けれども、返ってきたのは予想外の言葉だった。 いや、予想通りと言えたのかもしれない。 この時間、事務所に残っているのは私とこの人だけ。 こっそり自主練をしていた私が終わるのを、仕事が終わらなくて残業しているフリをして待っていてくれたのだから。 そんな事、とっくに気付いているのに。 能天気なこの人は、私が気付いていないと本気で信じているのだろう。 「すぐに支度するからさ」 以前なら、このまま一人で帰ってしまっていたはずだ。 だけど、最近の私は少し変わったらしい。 その言葉に甘えて一緒に帰りたいと思っている。 私を変えてくれたこの人と、もう少しだけ一緒にいたいと思っている。 「はぁ……わかりました」 最寄りの駅までは少し距離がある。 だから二人とも、いつも事務所の近くからバスを利用していた。 周囲に誰かがいる状況なら、お喋り好きなこの人もいくらか静かになるだろう。 側にはいたいけど、言葉を交わすのは少しドキドキする。 言ってはいけないことまで口に出してしまいそうだから。 だからこれなら安心して……ドキドキする? 「待ってる間に、事務所の戸締りを確認しておきます」 「ありがとう。 助かるよ」 そんなはずない。 浮かんでしまった変な考えを追い出そうと、軽く頭を振ってから事務所の戸締りを始めた。 一緒にいるとドキドキする? 私はただ、アイドルとして自分を成長する手助けをしてくれたことに感謝してるだけだ。 感謝こそしているけれど、それ以上の気持ちなんて私は……。 「悪い、円香。 待たせたね」 「この鍵を閉めたら最後です」 背中を振り向かずに返事をしてしまったのもそのせい? 窓に映る自分の顔を見た。 その顔は微かに笑っていた。 嬉しそうに。 こんな顔は見せられない……。 最後の鍵を締めると、私は振り向きもせずに言った。 「……マグカップを洗い忘れていたので、軽く洗ってきます」 そう言い残して給湯室へと向かった。 顔が見えないように気を付けながら。 口元に手をやる。 やっぱり私は笑っていた。 これじゃパブロフの犬みたいだ。 あの人の声を聞いた途端に、嬉しくて笑ってしまうなんて。 バスに乗れば、この声をしばらく聞かずにいられる。 そうしたら、こんな風に笑ってしまうこともないはずだ。 それは、私にとって望ましいことだ……ったはずだ。 努力、根性、希望、理想。 この人の口から溢れる言葉はいつも眩しくて、何かを期待したくなる。 ほどほどでいい。 今のままでいい。 そう思う私の心が、いつもとは違う方向を見ようとしてしまう。 だから聞こえない方が良かったのに。 マグカップを洗う為に水を出す。 冷たい水を流して、指先から自分の心を冷やして落ち着ける。 大丈夫だ。 あの人の声が聞こえなければ、こんな風に顔が緩むこともない。 だからその方がいいはずなのに……。 タオルで手を拭いている間、あの人の声が聞こえないのを少し寂しいと思っている自分がいた。 バス停までの帰り道、肩を並べて歩きながらふと考えた。 いつからこの人が隣を歩くことに違和感を感じなくなっていたんだろうと。 「あちゃー……ちょうどバスが行ったところか。 この時間は、しばらく次まで時間がかかるんだよな。 どうする? 歩いた方が早いよな」 「いえ、今日はバスを待ちたい気分なので」 「そうか。 それなら次のバスを待つとしようか」 この人は気付いてくれただろうか? バスを待ちたいというのは、裏を返せば少しでも長く一緒にいたいという意味だということに。 「能天気なこの人が気付く訳ないか」 「うん? どうかしたか?」 「いえ、今日も世界は平和だと思っただけです」 隣でこの人は能天気な顔で笑っている。 今日も世界は平和で穏やかだ。 今この場で、穏やかじゃないのは私の心だけだ。 「そう言えば、最近あれを言わなくなったよな?」 「あれって何ですか? ちゃんと主語をはっきり喋って下さい」 「あぁ、すまん。 以前はミスター・馬車馬とかミスター・好青年とか色々言われたなと思って」 「単に必要がなくなっただけです」 出会った頃、この人の物言いや考え方が気に入らないと、私は揶揄を込めて「ミスター」を頭に着けて呼んでいた。 最近使わなくなったのは、まぁ……そういうことなのだろう。 私もいつの間にか、少しずつだけど変わったということだ。 「うん。 そうか。 それならいいんだ」 「は? 何がいいんですか?」 隣でにやつくその顔を見ていたら、何だか自分の気持ちを見透かされたみたいで、久しぶりにカチンときた。 ひょっとしたら、自分だけがドキドキしていることにも少し苛立っていたのかもしれない。 それに何より隣の人が、夜道で二人きりだっていうのにあまりにも平然としていることも。 「私がどうしてその単語を使わなくなったのか、あなたは理由がわかってるとでも」 「そんな風に見えるか?」 「いいえ、まったく」 「まぁ、実際その理由については皆目見当もつかない訳だが」 「だったら何で……」 その答え如何によっては、久しぶりに「ミスター」呼びも辞さないつもりだった。 「いや、円香は気付いているかわからないけど、最近楽しそうだからね」 「は?」 楽しそう? 私が? 「どうしたらそんな誤った言葉が出てくるのですか」 「ん~……何となくかな? でも、俺は樋口円香のプロデューサーだからね」 『プロデューサー』 その言葉は、私にとって大切な言葉だ。 W.I.N.G.で優勝した日、私は初めてこの人を「プロデューサー」と呼べた。 でもその日以来、なかなかその名前で呼べずにいた。 「それが何か?」 「一番近くで円香を見ているからわかるんだよ。 君がどんな風に変わってきたか」 まぁ、透や小糸、雛菜もきっと同じだろうけどね? 幼馴染には勝てないな。 そう言って、笑いながら頭を掻いている人。 私の一番近くにいてくれる人。 私を変えてくれた人。 「……そんなことはないです」 「え?」 「あなたが……あなたがプロデューサーで良かった……」 あの日、出会ったのがあなたで良かった。 アイドルになって良かった。 だって私は今……。 「円香、今プロデューサーって……」 「あ、バスが来ましたよ」 タイミングよくバスがやってきた。 会話を切り上げるのには丁度いいタイミングだ。 「また何十分も待つつもりですか? それとも一人だけ歩きますか?」 「いや、勿論このバスに乗るよ」 「それじゃあ早くして下さい」 手首を乱暴に掴んでバスに引っ張る。 そう言えば、こんな風にお互いが触れ合うのは初めてかもしれない。 そう思ったら、急に顔がカッと熱くなった。 「円香、そんなに引っ張らなくてもちゃんと乗るって」 「あなたはいつもボーっとしていて頼りない所がありますから」 だから? だから私はどうしたいんだろう? この人と、どんな風になりたいのだろう? 「だから……これからも私をよろしくお願いします」 顔を突き合わせていないせいか、その言葉はすんなり口から出てきた。 そのせいか、今ならもう一度言えるかもしれない。 そう思った。 「………………プロデューサー」 「あぁ、明日からもよろしくな! 円香」 いつかは面と向かって呼べる日が来るのだろうか? 結局、バスに乗って駅に着くまでの間、私はプロデューサーの隣で俯きっぱなしだった。 バスに乗っている間は、周囲の乗客へ配慮しているので会話はない。 そのせいか、閉じた口の中でコーヒーの味が甦る。 口の中に残っていた、先ほど事務所でプロデューサーと飲んだコーヒーの苦みが。 その苦みはまるで、面と向かって『プロデューサー』と呼べなかったことに対する苦々しい気持ちの味みたいだ。 けれども口の中に広がる苦みとは裏腹に、なぜか私の口元は、駅に着くまで緩みっぱなしだった。 [chapter:Side B:樋口円香~苦みだけ残った~] [newpage] [chapter: コーヒー~幸せ者~] 期待なんてしない 必死になんてならない そうすれば傷つくこともない 怖がりの私はそうやって生きてきた ほどほどでいい 高望みしなければいい そうすれば幸せに生きられるって だけどあなたと出会って知った 苦さの先にある幸せを知った きっと私は幸せ者だ [chapter: コーヒー~幸せ者~(完)].

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